転生したら野坂くんの妹だった 2【野坂悠馬】 (ページ35)

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第七十五話ページ35

グラン「失礼します……。父さん」

私はヒロト達のお父さん……吉良星二郎の元へとやって来た。
そして、星二郎は言う。

星二郎「グラン、随分と早かったですね。
………例の彼女か。良くやった、グラン」
グラン「はい、父さん。
これで、エイリア学園も良くなるはずです」
星二郎「優花さん、少しお願い事があって貴女を呼びました。
聞いてくれませんか？」
優花「………はい」

私は大人しく縦に首を振り、頷いた。

星二郎「グランが言った通り、貴女にはエイリア学園のマネージャーをやってもらいたいのです。
瞳子は何も分かっていない。エイリア石の素晴らしさを。
だから、貴女に協力してもらって、瞳子を納得させたいのです。
………協力してくれませんか？」
優花「………っ、私は瞳子監督のことは本当に信頼しています。
………エイリア石は、確かに素晴らしい物なのかもしれない。
けど、私はこの“ジェネシス計画”には参加出来ません。
私は………、瞳子監督のことを裏切るなど出来ませんっ！！」
グラン「………。」

星二郎は私に近づき、こう言った。

星二郎「そうですか………。
でも私達は、貴女という戦力が欲しいのです。
たとえ、このまま断ったとしても、瞳子の元へは帰しませんよ」
優花「………そう言うと思ってました。
私は瞳子監督を………。皆を裏切ることなど決して出来ませんっ！」
星二郎「………どうしても、ですか」
優花「はいっ。うぅ……！？」
星二郎「………薬の副作用が効いたみたいですね。
良くやった、グラン」
優花「………っ！？ぐ、グラン……がっ！？」
グラン「………っ」

私は驚いた。グラン……ヒロトがそんなことを！？
私はそう考えていると、何処からか、また転生する前に聞こえた声がした。

『お前、馬鹿か？』
優花「はっ？何で私が馬鹿よっ！」
『吉良はエイリア石の素晴らしさを雷門イレブンに見せ付けるつもりよ。
僕は吉良の意見に賛成したい所』
優花「私は……やっぱり円堂くん達のことを裏切れないっ！！」
『はぁ……。しばらくお前は休んでろ。
僕がやってあげるから』
優花「えっ？ちょちょ、まっ……て………っ」

『これで良し。………お前は僕のことを甘く見すぎていたようだ。
見せてあげよう。本当の“僕”のチカラを』