転生したら野坂くんの妹だった 2【野坂悠馬】 (ページ33)

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第七十三話ページ33

＜秋サイド＞

私達は、寝静まった時ぐらいに、誰かがテントから抜け出すような音がした。

しばらくすると話声が聞こえた。
私はそっと起き、耳をすましてみると

優花「今頃、皆どうしてるかな………。
悠馬、光、一郎太、士郎………。
士郎、足大丈夫かな………。
オリオンに入ったけど………。
………そういえば、私の右側の頬にある、“オリオンの刻印”ってどうなってるのかな？」
秋「(皆……？悠馬？光？
一郎太と士郎って風丸くんと吹雪くんだよね？
吹雪くんの足……？吹雪くんなら何処にも怪我してないのに……。
それと、オリオンって何…！？
優花ちゃんの右側の頬にその“オリオンの刻印”っていうものがあるの！？)」

私は考え込んだ。
そうした途端、誰かの声が聞こえた。

ヒロト「君は雷門中のマネージャー、野坂優花ちゃんだね。
…………ここで何してるの？」
優花「ちょっと眠れなくて……。
ヒロトくんは何してるの？」

名前を知ってるってことは、知り合いかな？
私はそう思ってしまった。
まさか、ああなるとは思ってもいなかった………。

ヒロト「俺も眠れなくてね」
優花「そっか………。」
ヒロト「ねぇ、その右側の頬に何かあるの？」
優花「えっ……？」

優花ちゃんは必死に誤魔化していたけど無理だったみたい。
そしてヒロトくんはこう言い放った。

ヒロト「ねぇ、俺達のチームのマネージャーになってくれないかな？」
優花「俺達のチームって………。」
ヒロト「あぁ、そのチームは
“エイリア学園マスターランクチームガイア”
のマネージャーとして、出来ないかな？」

……え？優花ちゃんが、エイリア学園のマネージャー……！？
そんなことはさせないわっ！
今すぐにでも前に出ようと思った時、優花ちゃんが言った言葉は_______。

優花「……私は、エイリア学園のマネージャーにはなれない。
私達はエイリア学園と戦うって決めたから………！」

優花ちゃん、きっぱり言ったねっ！
これで引き下がってほしい……。
そう思っていたが、夢は叶わなかった。

ヒロト「そっか……。
じゃあ、ごめんだけど、無理矢理連れていかせてもらうよ」
優花「ちょっ……！」

大変！皆、起きてちょうだいっ！！

優花「円堂くんっ！皆！助けてっ！！
ぬぐっ」
バーン「おっと、助けは来ないぜ」
ヒロト「行くぞ、バーン、ガゼル」
バーン&ガゼル「「あぁ」」

そう言って、優花ちゃんを拐ってしまった。

何も出来ない私は、悔し涙を流しながら寝た。