七不思議零番目の怪異は人間のフリをしています【地縛少年花子くん】

第33の怪 ページ35

もっけA「しんでる」
もっけB「しんでるのか」


寧々「死……んでない…？」
もっけA「いきてた」
もっけB「チッ かいさん」

寧々「(鱗が…。
私、花子くんに突き落とされて…)」
寧々「(そっか、それでここに…)」
寧々「明るい…これまでと雰囲気も違うし…。
(天国？ ううん…
もしかして、ここが最深部！？)」
寧々「(じゃあ、早く依代を探さない とっ！？)」 ｶﾞｯ

寧々「キャ〜〜！！」 ｶﾞﾀﾀ

寧々「〜〜っっ！！」 いたた…
寧々「ん？」
寧々「(こっ、これは…！)
あからさまに怪しい…！！」

“ きょうわ せいとお おどかした たのしいかった。 ”
(きょうは せいとを おどかした たのしかった。)

“ やめましょう。 岬 ”

寧々「(岬…ミサキって…)」
寧々「(上に居た…？)」
寧々「………」

“ みさきに かみを きられました みさききらい ”
(みさきに かみを 整えてもらいました 先生ありがとう。)

“ 直しておきました。 岬 ”

寧々「ふっ」
寧々「(はっ、こんなことしてる場合じゃない！
手がかり〜手がかり〜)」
寧々「…！！」


寧々「写真…？」

“ きょうは ミサキと ほかのこと 「しゃしん」を とりました。 ”

寧々「これが“ ミサキ先生 ”？」
寧々「(…じゃあ、上に居た女の人はミサキ先生じゃなかったんだ)」 ﾊﾟﾗｯ…

“ ミサキに かみ切りばさみを もらいました。

ほかのこは もらってなくて あたしだけ もらいました。 ”

寧々「(ん？)」

“ ミサキはあたしが 大好きです。
はさみはほこらに だいじにいれて おいてあげます。 ”

“ 良かったですね。 岬 ”

寧々「(これは…)」
寧々「この子、先生が好きなのね！
わかるなぁ〜 私も幼稚園の頃は先生が大好きで…」
寧々「(じゃなくて！！)」 ﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ

“ 今日は ミサキが 来ませんでした
仕方がないので 人形を作りながら 往来を一日眺めて いました ”

寧々「(あれ？
いつものコメントがない…)」

“ 今日も ミサキが来ませんでした ”

“ 今日も ミサキが来ませんでした ”

“ 今日も ”

“ 今日も ”

“ 今日も ”

“ 今日も ”

“ 今日 こんな噂を聞きました ”

“ このあいだ このきざはしで 事故があり
教師がひとり ここから 落ちて死んだ そうです ”

“ 死ぬって どういうことかしら。
次 ミサキに会ったら聞いてみよう。 ”

寧々「(……つっ、続きは…)」
寧々「(白紙白紙…まだ……)」

“ ミサキはもう ここには来ないの かもしれない ”






“ 仕方がないから ミサキを作ることに しました。 ”

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