No.42 ページ4
「(チョウヤ...！？)」
突然茂みから出てきたチョウヤを二人は見詰める。
ヒソカは笑顔、ギタラクルは不機嫌そうな顔をした。
ゴンはまさかこの場にチョウヤがいた事なんて分からず、混乱しながら見守る。
「...お前、このプレートが欲しいって言った？」
「ええ。私の
交換なら出来るモノはある。お願い出来ないかしら？」
チョウヤは昨夜、仮眠を取っていた自分を襲いかかろうとした者がいたので手刀で眠らせた。
その間に取っておいたプレートが一枚あったのだ。
「フーン...何番？」
「
ギタラクルとチョウヤの間に重い空気が流れる。
ヒソカがその空気を破ろうと言葉を発した。
「362番ってキミの
「...！」
「え、うん...あーーー、そうだわ。
じゃあ交換ね。はいこれ」
ギタラクルは自身のクジを見、そうだったようにすぐに交換をしてきた。
「本当にありがとうございます。助かりました。
お互い最終試験まで残りましょうね。」
そう行ってチョウヤは立ち去ろうとしたが、
「ちょっと待って♢」
ヒソカに呼び止められた。
チョウヤは焦るように少し動揺した。
悟られない為に、心を落ち着かせながら振り向いて、
「...どうされましたか」
「キミの名前、聞いてもいいかな♣︎」
「...チョウヤ」
「そうかい、チョウヤっていうんだね♥
ボク ヒソカ♥ こっちはイル...ギタラクルだよ♠」
「キミ強そうに見えてね♥
良かったらボクと一戦、戦ってくれないかな♣︎」
「...へー、ヒソカが女相手に勝負を頼むなんて珍しいじゃん。まあ確かにオレもこの女は強そうだとは思ってたケド。」
ヒソカはチョウヤに詰め寄り、勝負をしてくれと頼んでみたが、
「...ごめんなさい。戦いのお誘いならまた今度でお願いします。
今はハンター試験。私も貴方も受かりたいでしょう？
機会があるのなら、試験後にお願い致しますわ」
チョウヤは丁重に断り、「それでは、この辺りで失礼。」と振り返って去っていった。
一連の流れを見ていたゴンは助けるべきなのか、自分の試験合格を優先すべきなのかと悩み、冷や汗をかきながらチョウヤを見守っていた。
チョウヤはゴンに心の中で謝った。
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作者名：凛 | 作成日時：2023年12月2日 19時
