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．
「あのね、」
何も言わない彼に、私から口を開く。
言葉を続けようと思って、何て言っても恥ずかしい気がして言葉に詰まる。
一言言った後に何も言わない私を彼は不思議そうに見つめてくる。
「教室、一緒に入れなかったのね、……恥ずかしかっただけなの」
「……へ？」
頑張って口にしても、やっぱり恥ずかしかった。
永瀬くんから返ってきた返事は、なんとも気の抜けたもので。
ちらりと横目に見た彼は、案の定ぽかんとしていた。
永瀬くんの形の綺麗な唇も上目がちな目も開いていて……と思った瞬間、ふはっと吹き出した。
あははははと高めの声を震わせて笑う永瀬くんに、今度は私がぽかんとする。
よくわからない、けど、笑われている？
じわじわと耳が熱くなる。
「な、なんで……え？」
「なんでって！Aさん、深刻そうな顔して何言うつもりなんやろって思っとったら……ふふっ」
「えっ、何？そんなに笑う？」
「いや、なんかツボって……
ピュアやなぁ〜」
目が見えなくなるくらい綺麗な顔をくしゃくしゃにして笑う永瀬くんに、つられて私も笑った。
永瀬くんが隣でこんなに笑うなんて今までは絶対にあり得なかった状況なのに、二週間ぶりのこの空間が久しぶりに思えてしまうなんて、恋をした私は大分欲張りみたいだ。
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結愛(プロフ) - 突然すみません。以前他の方の小説を書かれていませんでしたか...？久しぶりに来てみたら大好きだった作品がなくなってしまっていて、頼さんをお気に入り登録していたのでもしかしたらと思いまして...。人違いやご不快に思われたらすみません。 (2020年7月23日 3時) (
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月4日 23時
