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大きくてかたい手が私の肩を掴んで、がっしりとした腕が私の首の後ろにまわっている。
「……平野、くん」
「ごめん！」
名前を呼ぶと、ハッとしたように勢いよく体が離れた。
「違う、ごめん！彼氏じゃないのに抱きしめるとかないよね、ごめん！本当、つい……」
「いや、えっと……」
「ほんっとごめん、完全に無意識だった」
焦った顔で整った眉を下げ必死に謝ってくる平野くんになんだか悲しみは薄まって、少し笑う。
すると平野くんも安心したような顔をした。
「やっぱりAさんは笑ってる方が落ち着くわぁ」
「うん……ごめん」
「えっ何で謝んの！完全に謝んのは俺の方でしょ」
どう考えても迷惑をかけたのは私なのにまた慌てた顔をする平野くんはわかってるのかわかってないのか、どちらにせよ底抜けに優しいのだ。
「私、告白したいんだ。でもできなかった。
もっかいしたら、迷惑かなあ」
こんな風に言ってみるのも、
「そんなことないよ。想いを伝えてもらって嬉しくない人なんていないって」
ああほら、やっぱり、そんな真剣な顔。
こうやって、優しい平野くんに背中を押されたいだけなのだ。
「ありがとう平野くん」
「ん？あ、クレープ？美味しかった？」
「ふふ、うん」
もう一度だけ頑張ってもいいかな。
見上げた夕焼けは、いつか見たときよりも近く感じた。
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あー(プロフ) - 本当に面白い作品でした！幸せをありがとうございます！ (2020年5月11日 16時) (
レス) id: 027e812693 (このIDを非表示/違反報告)
kaede0318(プロフ) - とっても面白かったです！あと、借り物競走の時の紫耀くんのお題ってなんだったんでしょうか？？ (2020年4月22日 8時) (レス) id: 71eb8c3baa (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ大好きちゃんのみー(プロフ) - sideとか誰が言ってるのか書いてあると読みやすいです(*^^*) (2020年3月19日 11時) (レス) id: f3c8e2ad49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月21日 20時
