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「美味しい？」
「うん」
「あは、よかった〜。女子なら甘いものかなーって偏見で買ったから」
大人しくクレープを食べる私を膝に肱をついて見上げる平野くん。
その視線に探るような色はなく、あくまで優しく私に浴びせられる。
じっと見られながら食べるのが恥ずかしくて視線を落としても当の本人は不思議そうに瞬くだけ。
結局居心地の悪いままクレープを食べ終わると、平野くんはにこりと笑った。
「よかった、泣き止んだ」
安心したように、そして嬉しそうに目を細めて言うから呆けてしまう。
本当にすごい人だ、平野くんは。見つかったのが平野くんでよかったと思った。
「何があったか聞いていい？」
大きな瞳で心の奥を覗き込む。
そんな風にまっすぐ聞かれたら、
「……フラれ、ちゃって」
言葉と一緒に止まった筈の涙が溢れてきた。
「手紙、受け取ってすらもらえなかっ……」
視界が滲んで、平野くんの驚いた顔がぼやける。
瞬間ぐいっと肩が引かれ、ふわりと甘い香りがした。
目を見開いて、また一筋涙が落ちた。
抱きしめられている。
平野くんに、抱きしめられている。
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あー(プロフ) - 本当に面白い作品でした！幸せをありがとうございます！ (2020年5月11日 16時) (
レス) id: 027e812693 (このIDを非表示/違反報告)
kaede0318(プロフ) - とっても面白かったです！あと、借り物競走の時の紫耀くんのお題ってなんだったんでしょうか？？ (2020年4月22日 8時) (レス) id: 71eb8c3baa (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ大好きちゃんのみー(プロフ) - sideとか誰が言ってるのか書いてあると読みやすいです(*^^*) (2020年3月19日 11時) (レス) id: f3c8e2ad49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月21日 20時
