． ページ22
．
俺もスタミナ丼を口にし、再び紫耀の目を覗き込む。
「体育祭のときとかさ」
「んー？あ、遊ぶ約束したこと？」
「ちゃうわ！借り物のときの……っつーか遊ぶ約束って何やねん」
さらりと爆弾を落とす紫耀に肩を落とした。つつくといっぱい出てきそうでキリがない。多分俺が一気に全部把握できるもんじゃないな。
もういいや、紫耀の方に変な下心がないことはわかった。
「っていうかさ、俺的には廉とAさんさ」
「あぁ？」
「キレるなよ〜。二人なんか他人行儀じゃない？」
「どこがやねん。手繋いで教室まで来とるやろ」
「それは……場をわきまえろって毎日思ってるけど。呼び方がさ」
呼び方。
確かに俺らはお互いを苗字で呼んでる。紫耀もまだAさん呼びだ……よっしゃ。
まだじゃねぇよ。こいつは永遠にAさん呼びだ。
「なんかタイミング逃してもうて。ここで急に変えても変ちゃうかな」
「大丈夫でしょ。だって廉今までの彼女みんな名前呼びだったじゃん」
「……お前それ絶対Aさんの前で言うなよ」
前の彼女の話は今の彼女の前では絶対タブーである。
でもそうか、名前呼び。いずれはそうなるんだろうけど、今まではどうだったか。思えば付き合う前から名前呼びだったやつが殆どだ。
「……A、か」
「アッハハ廉照れてる」
「うっさいわ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 679人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あー(プロフ) - 本当に面白い作品でした！幸せをありがとうございます！ (2020年5月11日 16時) (
レス) id: 027e812693 (このIDを非表示/違反報告)
kaede0318(プロフ) - とっても面白かったです！あと、借り物競走の時の紫耀くんのお題ってなんだったんでしょうか？？ (2020年4月22日 8時) (レス) id: 71eb8c3baa (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ大好きちゃんのみー(プロフ) - sideとか誰が言ってるのか書いてあると読みやすいです(*^^*) (2020年3月19日 11時) (レス) id: f3c8e2ad49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：頼 | 作成日時：2019年10月21日 20時
