[ハイキュー!!] 白いはねのからすのコ。

＊ 21 優しい手 ページ23

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気づくと外はもう暗くなってきた。

明日も部活なので、そろそろ帰らないといけない時間だ。



澤村「今日はありがとな！A。おかげでレシーブ練できたよ。」

A 「..いえ！私も、楽しかったです！...また、きて下さいね..！(にこ..」


((かわいい...！！))


あれ、皆が固まった。

なんで、、楽しくなかったのかな。


A 「あの？..もしかして楽しくなかったとか？」


「はっ！いや、楽しかった楽しかった！な！田中！」
「..笑った...！！！！天使っっ！！！」
「Aってかわいいよなー！もっと笑えばいいのに！！」
「...ああ。(こくこく」



...はい？
かわいい？


今度は私が固まった。


菅原 「じゃ、また明日な！A！」

ぽんっと私の頭に手をおく孝支先輩。

私、頭撫でられるのすきなんだよな。



田中「スガさん！抜けがけ！おれもー！！！」


すると、私の頭をみんなが撫でていく。

...なんだか身長が縮みそう。

みんな満足そうな顔で帰っていった。


ふうーっ
頭ぼっさぼさだ。




月島 「ふっ...頭ぼさぼさだよ、君。」

A 「げっ！なんでいるの..」

振り向くと、にやにや顔の蛍。


月島 「げっとかひどくない？てか僕の家、すぐそこだし。」

そうだった。三軒となりくらいだったな..


しかし、今蛍と2人はなんか気まずい。
私だけみたいだけど。


黙り込む私。


すると、蛍の手が私の髪に触れた。


びくっ



...？
いつもみたいにがしってしてこない..


蛍が私の髪を撫でて整えてくれてる？


...優しい手。


あ、なんか懐かしい。

中学最後の試合で負けて、大泣きしてる私をあやすように撫でてくれた手に似ている。

あれくらいだったな、蛍が優しく撫でてくれたの。


そう思い出に浸っていると、


月島 「..しょにいこ、A。」

A 「ふえっ！？はい！！大丈夫ですっ！！」

はっ、何も聞いてなかった。
反射的に返事したけど大丈夫かな..？


月島 「じゃあ、明日、７時半にいくから。..寝坊しないでネ？」

..ん？いく？

どゆこと？


わけのわからないまま、蛍は帰っていった。




『...しょにいこ、A。』

しょにいこ？
あ、一緒にいこ？かな。

明日部活一緒にいこうってことか。

なるほど。


....え、まじか。

私、まだ蛍見るとどきっとするんだけど。
顔見ると、あの部屋のことがフラッシュバックするんだけど。

どんな顔して会えばいいの？






『明日から一緒にいこ、A。』

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