サングラスと獅子と…。 (ページ15)

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司side ページ15

楓士雄の奴、話したそばから連れてくるとはな笑

いつも以上に騒がしい声が聞こえてきた時、Aが来たのだと直ぐに分かった。

あの後ろ姿も、デカくなったな。
まあ、俺より全然ちっせえけどな。

案の定清史に絡まれてるAを助けての約10年振りの再会。

忘れもしねえ
折角ならこいつらが居ねえ所で会いたかった。

ったく笑相変わらず俺を見るなり驚いて嬉しそうにしてると思えば抱き着いてきやがって。

少しはこっちの身にもなれ
あんな突然居なくなったと思えば突然戻ってきて。
まあ、仕方が無かったけどな。

ともかくまた会えて良かった。

あん時はあんなに一緒に居たのに。何で俺じゃなくて轟と居るんだよ。
それが気に食わなくて気付けばAの隣に入って話に割り込んでいた。

あんな毎日俺に甘えてきたAが俺よりも長く轟と一緒の時間を過ごしていた事も、俺より早く轟と再会出来てたのも、やっと会えたってのに轟と楽しそうにしてるのも気に入らねえ。

Aを独り占めしたくて送る事に。

2人きりになった途端様子がおかしいから何かと思えば、緊張してたのか笑相変わらず可愛い奴だな笑

その悪戯そうに笑う所も変わってないな
ずっとお前が好きだったに決まってんだろ。口走りそうになった自分をそう何とか誤魔化した。

帰り際Aが名残惜しそうにしてくれてた事が何よりも嬉しかった。今になっても俺とお前の心が同じだって事にもな。

｢A、俺もAにまた会えてすげえ嬉しいぞ、次はもう何処にも行くなよ？｣

もうAとは離れたくねえんだよ。

あれから今に至るまで言い寄って来た女は多かった。けど、俺の心の中にはただ1人、ずっとAが居た。

待ってたぞ、A。
おかえり。

Aは俺の初恋であって、今も変わらず好きな女だからな。