路地裏の大きな大きな穴 ページ2
カツンッ
弓月「ん?」
道におちたなにかを見て、私はギョッとした。
弓月「この時計…まさか！ ま、待って!」
荷物をいったん降ろして、七色に光る不思議な石がうめこまれた 金色の懐中時計を急いで拾いあげた。
そしていましがた去っていった紳士を探すと、なんとか目に捉えられる距離を彼は走っていた。
勿論、私はこの重い荷物を抱えながらもうダッシュで追いかける。
____私は昔から走るのが得意だ。走るだけじゃなく、柔道に空手、弓道…
幼少期から武道のほぼすべてに毎日打ち込んできていた。
武道の楽しさはなんといっても、絶対無理だっておもわれることを覆してみせることだと思ってる。
自分より大柄の男を投げ飛ばしたときなんて、これ以上の快感はない！ってぐらいだ。
いまこの瞬間、わたしはその楽しさを感じていた。
大量の荷物に、かなり空いた相手との距離。
絶対無理？……そんなわけない!
私はさらにスピードをあげて走り出す。グラグラとゆれる荷物を支えながら。
弓月「やった!」
相手はもう目の前。角をまがった紳士に合わせてわたしも追いかけ、声をかけようとしたその時。
弓月「…えっ？」
たったひとつの街灯が照らす路地裏。そこはいきどまりのはずなのに、なぜか紳士がいない。
(___塀の上から乗り越えてったとか?)
塀の向こうを覗いてみようと、近づいていく。
弓月「…？」
(__あれ、なんだか急に体がふわふわしたよ
うな…。)
なんだか地面を踏んでいる感覚がない。
さっと足元をみると…
弓月「!?」
そこは先が見えないほど深い、大きな穴だった!
悲鳴を上げるよりもずっと早く、私は真っ逆さまに落ちていく______。
あまりの恐怖に両目をぎゅっときつくむすぶけれど…
弓月「…？あれ?」
もっとすごい勢いで落ちていくんだとおもってたのに、どうしてか、ゆっくりとしている気がする。
気になってそっと瞳を開く。
弓月「…！わあっ!なにこれー!」
見えたのは七色にきらめく光。…正確には光を放つ宝石だった。
ぐるりと周るようにしてその宝石は壁にあちこち埋め込まれている。
それはとても幻想的な光景で、とても綺麗で…。
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。。 - オリジナルフラグ外してないから違反報告しまーす。注意されても直さない貴方が悪いしねー (2019年2月7日 21時) (
レス) id: 8099c9656f (このIDを非表示/違反報告)
。。 - オリジナルフラグ外して下さい違反です。 (2019年2月7日 6時) (レス) id: e0068dd1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪猫 | 作成日時：2019年2月7日 5時
