始まりは爆音と共に。 ページ5
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今日は平日。
昼休みに何処かへ食べに行く社会人の群れが出来ている交差点。
その真ん中で、体を震えさせながらゆっくりと歩く、男が一人。
周りもおかしいと思い、避けて行く。
「______大丈夫ですか?」
見ていられなくなった女性が声をかける。
次の瞬間、悲鳴を上げた。
「キャアアァァァ‼‼爆弾よォッ‼‼」
その瞬間、人々の視線が男を向く。
男は身体中にコードを巻いていて、腹には一回りにズラリと爆弾を巻きつけていた。
「キャアアァァァ!」
「どけ!」
「逃げろ!!」
パニックになりながら、男から距離を取る人々。
車に乗っていた人も車を置いて逃げて行く。
残ったのは、男と、最初に男に声をかけた女性。
「…貴方はそれを望んでつけたのか?」
女性が声をかけた。
男は震えながら叫んだ。
「そうだ!街中で爆発が起これば、被害が出れば、警察は何もしない役立たずだと呼ばれる!」
「…成程、警察への怨恨か。しかしもうそれも出来ないのでは?ここには私と貴方しかいなくなった。もう爆発しても被害は最小、この位置なら周りのビルも巻き込めない。」
冷静に考えている女性。
その落ち着き様は異常とも言える。
しかし、パニックになっている男は気付かない。
「もう遅い!俺には止められない!」
次の瞬間、ベルトのようになっている爆弾が外れた。
男が女性を見ると、女性は小さな刃物を持っていた。
女性は男と爆弾を素早く離し、爆弾から距離を取る。
「走れ!」
男はフラフラと立ち上がりながら離れようとする。
その時だった。
いきなり爆弾が誤作動を起こしたように音を立てた。
______ピピピッピッピッピピピッ!
「ッ!?早く走っ___________」
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______ドオオォォォン!!!
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御夜(プロフ) - 有難うございます!古都月兄妹は完全オリジナルなので不安だったのですが、そう言ってくれると嬉しいです! (2018年5月7日 22時) (レス) id: 7d87b2f17e (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - とても読んでいて面白いです!自分の好きなタイプの小説で一気に読んでしまいました。古都月兄弟の会話とかもホント面白いので、これからの更新とても楽しみにしてます! (2018年5月7日 22時) (レス) id: 615f42e683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御夜 | 作成日時:2018年4月21日 18時