Wedding ページ1
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幼児・人外設定あり
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結婚式は、東京のど真ん中に聳え立つホテルで行われた。
しみひとつない真っ白な壁に囲まれた広いホール。敷かれたレッドカーペットはシャンデリアの明かりを反射して上品に輝き、その上を長い裾を引きずり花嫁が行く。
ステンドグラスを通して色づいた光が差し込むそこは、まるで絵本で読んだ天国の様にきらきらと美しく、そして上品に輝いている場所であった。
そしてその眩しさは夜になった今も薄れることなく、彼女の瞼の裏にこびりついて離れてくれなかった。
そしてそれと同時に、心に残る苦い思い。
花嫁は、彼女の歳の離れた姉だった。
かち、かち、と響く時計の音。
ホテルに備え付けの外見はおろか音までも上品なそれから視線を逸らし、彼女は1人用にしては大きなベッドの上で寝返りを打つ。
その隣のベットでは、今年4歳になる彼女を寝かしつける前に寝てしまった両親が、幸せそうな表情を浮かべて抱き合っていた。
この前まではそれと同じ様に彼女を抱きしめてくれていたはずの姉は、もうここにはいない。そして当たり前の様に感じていたその温もりも、優しさも、今は。
さみしい。
不意に、ベランダに面したガラス扉に何かの影が映る。
涙を拭いながら彼女が顔を上げると同時に、メインストリートに面したベランダへと続く大きなガラス扉が、静かに開く音がした。
ジューンブライド。それよりもひと月遅い、けれどそれよりも晴れ間の多い初夏の夜に相応しい湿った風が、窓から滑り込み彼女の頬を優しく撫でる。
姉が選んだそのホテルは、姉の望み通り、東京の夜景を一望できる場所に建てられていた。窓の外に広がるのは煌びやかな東京の夜景。日本一の電波塔が、ビルの隙間から静かに存在を主張する。
確かにあったはずの影は、そこにはない。
しかし彼女は、そこに誰かが
「......だれ？」
ベッドから降り立ち、問いかける。しばらくの沈黙の後、ベランダに落ちる淡い影。その輪郭は、多方向から向けられたネオンの明かりで境界が曖昧になっていた。
ベランダに飾られたバラの香りが、彼女の鼻腔を刺激する。生温い夜風と共に吸い込まれたそれが、濃く甘い香りを彼女の鼻に植え付けていく。
不意に、その花周辺の空気が大きく揺らぐ。
「眠れないの?」
声がした、そう思ったその瞬間、
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ビー玉(プロフ) - 次作品もぜひ読みたいです！たのしみにしてます〜！ (6月3日 19時) (
レス) id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
すおう(プロフ) - しゃけさーもんさん» コメントありがとうございます！私もギルティ1番気に入っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです‼︎のんびり更新ですが見守っていただけるとありがたいです......！ (6月3日 17時) (レス) id: 4a16b8c5b0 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけさーもん - 個人的に10億と有罪のお話で泣きました。エモい？というか心がぐわっとする感じ(語彙力)で大好きです！！次回作も作っていただけるんですか、、、！楽しみに待ってます！！ (6月3日 14時) (レス) id: a2c9c247fb (このIDを非表示/違反報告)
すおう(プロフ) - ビー玉さん» コメントありがとうございます‼︎まだ手探りで書いている状態なので、そう言っていただけるとほんっっとうに参考になります！この短編は次話（6人目）で完結かなぁと考えているのですが、近いうちに次作品も作る予定なので、よければ是非......！ (6月3日 7時) (レス) id: 4a16b8c5b0 (このIDを非表示/違反報告)
ビー玉(プロフ) - とてもお話好きです！けどお話の中の流れや誰が話しているのかが分かりにくいところもあるので（個人的に）読みやすくしてくれたら嬉しいな〜って思います！これからも読み続けたいです！応援してます！ (6月3日 1時) (レス) @page21 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すおう | 作成日時：2023年3月3日 16時
