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零くんがお風呂に行っちゃって、リビングには1人きり。スマホをいじっても、心の中でどこかがモヤモヤしていた。
きっと、小太郎に連絡したいから。
…小太郎、番号変わってないよね。
消せないでいた小太郎の番号をタップして、発信マークを恐る恐る押した。
すると、呼出音が5回なったところで音が切れた。
代わりに聞こえた声。
『はい』
「あ……小太郎？」
『俺の番号なのに俺以外が出たらおかしいでしょ』
「番号変わってると思ったから…」
『そういうAだって番号変わってないじゃん』
私の番号、まだ登録してくれていたんだ。
それだけでちょっと嬉しくなる。
「元気だった？」
『お陰様で。Aは相変わらず元気そうな声してるね』
お陰様でって、絶対イヤミじゃん。
…そういう所が小太郎らしいんだけど。
でも、小太郎は空元気みたいな所がたまにあるから少し心配だったりもする。
あの後どうなったかは聞こうとは思わないし、きっと彼も話したくないだろう。
「ご飯ちゃんと食べてる？」
『食べてるよ』
「寝てる？」
『寝てるって。お母さんなの？』
「…心配なんだもん。」
『言われなくてもちゃんとやってるよ』
「……寂しくない？」
そういうと、少し黙った小太郎。
彼は私にとって大切な友人だ。たとえ零くんやヒロシさん、ユウキさんを危険な目に遭わせた張本人だとしても、心のどこかではほっとけないでいた。
「たまにでいいから…ご飯食べに行こうね」
『…Aが行きたいなら仕方ないけど』
「うん、ありがとう」
そう言ったとほぼ同時に、後ろから「Aー？」と声をかけられる。どうやらお風呂から上がってきたみたいで髪の毛が濡れている。
電話の向こうにいる彼にも聞こえたのだろう。少しムスッとした声で"ゼロといるの？"と言われた。
零くんと小太郎はなんとなく合ってなかったもんね、と思い出して可笑しくなってしまった。
クスクスと笑ってると零くんは、"誰？小太郎？"と問うてくる。
笑いながら頷くと、私のスマホをとって話し始めた。
「腹の文字消した？」
いや、第一声がそれって。
でもまぁ、零くんと小太郎らしいかな。
スピーカーにしていないのに聞こえた小太郎の怒り声は、聞かなかったことにしておこう。
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ローズパーナ(プロフ) - またお話が読めて嬉しいです！更新頑張ってください (2020年8月23日 16時) (
レス) id: 5a7dd75047 (このIDを非表示/違反報告)
猪谷萌(プロフ) - この番外編も見たいです！頑張ってください！応援してます！ (2019年7月18日 12時) (レス) id: 0c8bb4e7e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - 終わり方最高です！ (2019年2月9日 0時) (レス) id: cfad8bd8ff (このIDを非表示/違反報告)
熊人-ゆうと-(プロフ) - 完結、おめでとうございます!!この作品、好きでした!! (2019年2月8日 0時) (レス) id: f6b0d69d01 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - Blueheartさん» 質問ありがとうございます。知り合いというか、Twitterで相互なのでたまにお話してもらっています(^^)優しくて尊敬するばかりです・・・！ (2019年2月4日 15時) (レス) id: 6d0cd6d83e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2018年9月17日 14時
