あなたを信じて . 2

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side Zero




「THE ANCHOR」をクリアしたあと、

あの爺さんは俺たち3人だけではなくAにもリングを渡した。



そして、夜になってAと共にテントから抜け出して

昨日と同じく建物の陰に連れ出した。





「零くん」


「んー？」


「･･････ほんとは、わかってるよね」



“わたしと、小太郎の関係。”







そういったAの瞳は、ぐらぐらと揺らいでいる。





「･･･まあ、ね。」


「幻滅した？軽い女だって」


「そんなこと、ない」





泣きだしそうなAを、強く抱き締めた。

鼻をすする音が聞こえても、さらに強く抱きしめた。


Aの涙をみたら、どうにかなってしまいそうで。







「ほら、泣かないの。すぐ泣くんだから」


「･･････いまは、零くんだけだからね」


「うん、じゃないと困る」








正直、俺はずるいと思う。

まだ付き合ってないのに、好きって言ってないのに

こうやって、Aのことを見えない紐で縛り付けて。



でも、俺だって人間だし、男だ。

好きな子には、そばにいて欲しい。






「･･･生きててくれて、ありがとう」


「Aを置いて、死ねないよ。

･･･みんなのところ、戻ろっか。」






そう言って体を離し、手を繋いでテントの方へと引っ張った時

反対に、彼女に腕を引っ張られて

そのまま 唇が重なった。





7.たいせつ fin

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