4話 600 ページ5
書き終わっては
真新しい紙に手を伸ばす
この繰り返しを何度した頃か
辺りは静かな暗闇と静寂に包まれていた。
「先輩、少し休憩したらどうですか？
600枚はさすがに無理があります」
どうぞ、といい机に置かれたのは
入れたてのお茶だろうか
ありがとう、と一言いい
陶器に手を伸ばす
「にしても
いくら何でもやりすぎですよね
欠勤書の未提出だけで資料600枚の手直しだなんて」
そういって頬を膨らます顔は
どこか幼い気がする
僅か19才で暗部に所属し
医療忍者としても優れた才を持つ彼女は頼りになる そういう意味で
『大人』というイメージが強い
そんな彼女が時おり見せる幼さの名残りは ふとした瞬間に訪れる
何だかちょっと得した気分になって
笑顔のままお茶を一口すすった
……熱すぎる……
顔に出さないでいるのが精一杯
軽く火傷はしただろうか
よく見ると陶器のなかではグツグツとお茶にはありえない光景があった
……次からお茶は自分で入れよう……
深く俺に決心させてくれた彼女に
俺は笑顔のまま話を続けた
「まぁ、悪いのは俺なんだけどさ」
そういいながらも
舌がヒリヒリして痛い
速急で冷やしたいが
そんなことをすれば彼女のメンタルを粉々にしてしまうかも知れない
精神科の担当としても
それだけは避けたい というものだ。
「あれ、先輩『超 逆猫舌』でしたっけ？
お茶 熱いんで
しばらく冷ましてくださいねと言おうと思ったんですけど……。」
「……」
……うん、氷で冷やしてくるね。
*
それでも俺は院長
頼りなかろーが
かっこ悪かろーが
与えられた役職
託された意志があるかぎり
そう簡単に
つまづいているわけにはいかねーよ
「次の方、どうぞ」
午前8時
A資料完了数600枚
……内550枚 奈良シカク
ラッキーアイテム
お前に…天才だと…言われたからだ…
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
☆超ラッキーキャラと術☆
自来也 スケベの本能
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ヨウ★(・^・)(プロフ) - ミラクさん» 面白いだなんて…！ありがとうございます！！はい！ミラクさんのお話も読ませて頂きます！コメントありがとうございました☆ (2016年11月1日 17時) (
レス) id: df01a4a4ea (このIDを非表示/違反報告)
ミラク - 初コメ失礼します！この作品とてもおもしろいです！これからも楽しみにしてます♪私も小説書いているのでぜひ見に来てくださいね！タイトルは勇気の狐火です！ (2016年10月30日 15時) (レス) id: 0d1bd762a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨウ★(・^・) | 作成日時：2016年9月3日 12時
