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深い眠り ページ18
朝を見なくなってどれだけ時間が経ったんだろ
今じゃ、語りかけてくれる君しか光がない
だから私は君の声を月の代わりにしている
もう夜に溺れてしまっているけど
君の声は希望だ
季節も廻らず、ずっと夜のこの世界は私の思考を鈍らせている
君の声だけがこの夜を灯す
星のように、月のように
君と共に居た、一緒に生きるということを願った頃に戻れない
「明けない夜はない。だから、頑張って」
そう君は言った
何を頑張ればいいか分からない
そして、今じゃ君の名前も
思い出せない
「俺は憶えているから。君が憶えてなくても。目を覚ますまで通い続けるから安心して治療を受けて」
名前も知らない君は
私の頬を撫でた気がした
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