狂った歯車 ページ6
『そうだよねぇ〜？ウタ君？』
｢それ、何に対しての問いかけなの...｣
ビーカーの中の目玉を一つとりだし口に含み
飴玉のように舌先でコロコロと転がす
他には共感できないだろう味を楽しみなから
そろそろ雨の音が止んだかと
止んでいないならまだ此所に止まろうかと
確認の為にドアに向かう
もちろんウタはそれを止めない
ただ普通の事のように作業を続けている
雨は降っていない
雨は降ってはいなかった
所々の雨雲の間から垣間見える光は帯のようで
私は水溜まりを踏んで
町をまた練り歩くことを決めた
ｶﾗﾝｶﾗﾝ
｢ほんと彼奴飽き性だよね......｣
ウタはチラリと音を奏でるドアを見やり
適当に入ってきて適当に出ていく気まぐれで飽き性な遊び相手に
そう小さく呟いた
ただ瞬きを何回かする位の短い時間が経つと
狂わされた自身の歯車を戻すように忙しなく動かし始めた
想定外のイレギュラーはまたきっと訪問してくるだろう
だから歯車を今の内に直しておかなければならない
そしてそのときのウタはまだ気が付かなかった
自分がいつの間にかあの気紛れな彼女に振り回され
生活の一部に嵌め込んでいることを
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ヲウル(プロフ) - 励みになる応援ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2017年10月15日 1時) (
レス) id: f858219580 (このIDを非表示/違反報告)
アイスゥ - 更新頑張って下さい。 すごい文章力ですね………。気長に待ってまーす！！ (2017年10月14日 13時) (レス) id: 0af8a34735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲウル | 作成日時：2017年10月13日 17時
