第十九話 声 ページ19
その時、冬獅郎の反対隣で眠っていた冬華も飛び起きる。そして、兄とお婆ちゃん以外の気配を感じ、バッと振り向く。
妹「お前っ、昼間の…！」
乱「あんたも、霊圧閉じて寝なさい。あんたの霊圧で余計にお婆ちゃん寒がってるわ」
妹「えっ…？」
尚もカタカタと震えて眠るお婆ちゃんを見て冬獅郎と冬華は言葉を無くす。
冬･妹「…ばあちゃ…」
乱「…ぼうや、あんた達死神になりなさい」
冬･妹「！なっ…」
乱「あんた達みたいに
教えとくわ。このままじゃあんた達、じきに自分の力でお婆ちゃんを殺すことになる」
冬･妹「何言って…」
身を乗り出した2人の胸に乱菊は手を当てる。
乱「声が聞こえるでしょう？」
暫くして、冬獅郎達はおばあちゃんに死神になる事の話をした。
婆「…そうかい。そりゃあ良かった」
冬･妹「…！」
婆「お前達はずっと我慢しとったろ。ばあちゃんを1人にすると淋しがると思うて。
お前達がばあちゃんを思うて何かを我慢する…。それがばあちゃんには1番つらい」
冬･妹「……」
その時のお婆ちゃんの言葉に2人は涙を流し、お婆ちゃんに頭を撫でられていた。
そこが、お婆ちゃんのいる場所が冬獅郎にとって、冬獅郎達兄妹にとっての居場所だった。
そして現在、氷輪丸と対峙する冬獅郎は静かに口を開いた。
冬「霜天に坐せ…」
それは解号だった。冬獅郎は斬魄刀を天へと掲げ、その名を呼んだ。
冬「『氷輪丸』！」
冬獅郎が名を叫べば雷鳴が轟き、目の前の氷輪丸はハッ…と息を飲む。冬獅郎から冷気が立ちこめ氷竜が出現する。
妹「……！」
吉「始解を取り戻した…！」
冬獅郎と氷輪丸の戦いを静かに見ていた冬華と吉良は冬獅郎が始解した事で表情が綻ぶ。
そして、冬獅郎の始解に氷輪丸は目を見開く。
氷「我の力を使うだと？小僧…何故だ？」
冬獅郎が生み出した氷竜は咆哮を上げる。
冬「まだ思い出さねえか？なら見せてやる」
段々と冬獅郎の霊圧が上がっていく。
妹「シロ兄…まさか…」
冬華は兄のしようとしていることに気がついたのか綻んでいた顔が再び不安そうになる。
冬「始解の状態で使ってどうなるかは知らねえがな」
冬獅郎は突きの構えを摂る。
冬「竜霰架！」
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ひな☆(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます！頑張って書こうと思いますので今後もご愛読お願いします！ (10月16日 10時) (
レス) id: ed798ec632 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 久しぶりの更新お疲れ様です！応援していますのでこれからも頑張ってください！ (10月15日 21時) (レス) id: c510f125c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな☆ | 作成日時：2022年12月1日 17時
