所詮は他者の想いのオモチャであるが、とりあえず自由に生きる。━5

第１９５話 ページ16

「丸と四角のやつ、…ぷよテトってやつらしいんだがな…」

BERRY「あるぞ！ これ……」

と、BERRYは1つ、手に取るとパッケージを開き固まった。

BERRY「な、中身が、ないんだぞ？！」

そういうBERRYの手元にあるパッケージを覗き込むと、ゲームの本体であるソフトがない。

DREAM「他のにしまったのかな？」

Swap/Chara「沢山あるから、調べるの大変だ」

「俺もやるぞ」

BERRY「Aは、Aはゆっくりしてて欲しいんだぞ！！」

服を掴まれてまで引き止められると、Swap/Charaからも。

Swap/Chara「女王様…トリエルが焼いてくれたパイもあるから、ゆっくりしてて！」

と、バタースコッチパイが1切れ乗ったお皿を冷蔵庫から取り出し、フォークと共に渡され、ソファへと座らせられる。

「分かった。待ってるな」

BERRY「少しでもゆっくりしてて欲しいんだぞ！」

一口、バタースコッチパイをフォークで刺して、口に運ぶ。

「美味しいな…」

そう言うと、二口、三口とパイを黙々と食べて行く。

食べ終わりかけたその時。

InK「ねえ、もしかして、これ？！」

と、InKが掲げたのはケースとは違う所に閉まってあったポケットモンスタースカーレットのパッケージの中に入っていたらしく、パッケージを開けてBERRY達に見せる。

中にはぷよテトのソフトが入っていた。

BERRY「それだぞ！！」

InK「テレビ台の下にあったよ！」

Swap/Chara「この前転けた時に入っちゃたかも」

DREAM「奥に入ってたから疲れちゃったね」

パイを食べ終わったAは、ソッとソファから立ち上がって台所の洗い場にフォークとお皿を置いた後、DREAM達の方へ。

「始める前に、少し、ベランダに出ても良いか？ 休憩も兼ねて、な？」

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