所詮は他者の想いのオモチャであるが、とりあえず自由に生きる。━5

第１９１話 ページ12

高層のビルの上に降り立ったInKとDREAMはそこから地を見下ろす。

DREAM「はぁ…はぁ…なんで走って行っちゃうの…」

InK「ああでもしないと、Aの目の前だと不自然かな〜って！」

息を整えたDREAMは、下の様子を覗くようにみるInKに言う。

DREAM「…Aはずっと違和感に気付いてるよ…」

InK「だよね。…ここ、目的地のマフェッツのカフェ近くだ…」

覗き込んだビルの下には先程見かけたであろうパトカーが乱雑に止められ、何かをしている。

DREAM「なにが起こってるか、分かる？」

InK「未遂、だけど───────」

同時に、【KEEP OUT】のテープが巻かれる瞬間に出会す3人。

HUMAN「ここから立ち入り禁止だ。下がってくれ」

と、警察官のニンゲンがテープを貼っていく。

人混みに紛れ、BERRYの声が確かにAの耳に届く。

BERRY「ここも駄目なのか…」

(ここ‘も’？)

その疑問(蟠り)について聞こうとした時、突然、Swap/CharaはAへと抱き着いた。

「何かあったか？」

Swap/Chara「ううん、なんでもない」

「よし、ほら」

と、AはSwap/Charaに紙袋を渡しSwap/Charaを抱き上げると少し引き返して歩き出す。

Swap/Chara「重くない…？」

「あははっ、全然だな」

Aは、Swap/Charaにマフラーを巻くと顔を隠せるように大きく巻くとBERRYの手を取り、屈むとSwap/Charaの耳が聞こえないようにマフラーを整える振りをして耳を塞ぐと、BERRYに言う。

「スワップキャラが怖がってる、道を外せないか？」

HONEY「サンズィ。ドリームとインクが話があるって」

Aがそう言った途端、いつの間にか来ていたHONEYが気まずそうなInKとDREAMを連れていた。

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