所詮は他者の想いのオモチャである。

第４話 ページ5

「う〜ん、子供の絵が主に散らばってるからな…でも、…大人に近い俺がなんでこんな世界に来たんだ」

大の字になり寝そべっていると、突然影ができその影を作ったものがAへと話しかける。

InK「やあ！ 初めまして！！」

「ドリーム…じゃない。誰だ…？」

InK「ドリームに会ったの？」

「少し前、まあ、時間がどれ位、経ってるのか分からないからな……俺はA。よろしくな」

InK「僕はインクって言うんだ！ 宜しくね！ この世界は可愛いね！」

「今の所、俺しかいないけどな」

InK「そうなの？」

「ああ、でも、俺はここにあるものでは遊ばないからな」

InK「ふ〜ん」

「ドリームとは探索がてら散歩も…ん？ そうだ」

と、InKの姿を見て思い出し、DREAMにも見せたあの絵をInKにも見せることにした。

「アンタも描いてあったんだな」

InK「これって、僕の絵…？！」

「ドリームや、ドリームの兄さんとかも色々と描いてあるんだ」

と、InKに絵の描かれた紙を渡す。

InKは楽しそうに目を輝かせて絵を見始める。

InK「君はこの絵について調べてるの？」

「そういう事だ。…良かったら、世界を見てくれても大丈夫だが…」

InK「良いの？！ 見たい！ 君も一緒に行こうよ！」

この世界に誰かがいる。

それだけで嬉しい気持ちがあったが、まさか誘われる側になるとは思わず笑う。

「…調査は一旦、終了だな」

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