所詮は他者の想いのオモチャである。

第１５話 ページ16

ERROR「…肩を…」

「何か問題あったか？」

問いかけると、ERRORは不服そうに目を逸らす。

ERROR「俺は、触れないんだ」

「触れないって」

ERROR「怖いんだよ！！！」

「…なら、肩は難易度高いか。…次からは、一声でも良い。声掛けてくれよ」

少し間が空き、ERRORが口を開く。

ERROR「…どういう声を掛ければいい」

「お〜、そうだな。やあ、調子はどうだ？ 様子を見に来てやったぜみたいな」

ERROR「好かん！！」

「なんだよ…変に驚かしたりしなければ大丈夫だ」

いつの間にかウォーターフェルへ来た時にウォーターフェルにある、あの“開かない扉”の事を思い出した時。

ERROR「まだ見つからないのか」

「おう。そうなんだよな、エラーも相談に乗ってくれよ」

と、軽く走り出して、あの“開かない扉”の前へと。

「ここだ」

ERROR「走るな！！！」

Aの後を追ってショートカットを行ったERRORは、Aが言う“開かない扉”を見る。

「ここが、ここだけが開かないんだ」

突然走った事に相当怒っているのか。

ERROR「まどろっこしい！！」

ERRORはそういうと、扉に紐を引っ掛けると引っ張り上げ扉を破壊した。

咄嗟に後方へ走って倒れてくる扉を避けようとしているAをERRORは縛り、吊るし上げる。

「おい！！！ やる前に一言、言ってくれ！！」

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