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第273話 ページ4

その事に気付いた頃には、時すでに遅し。

「…ドリーム…ドリーム…?」

幾ら見渡してもAの周囲にDREAMはいない。

「どこに行ったん────」

Swap/DREAM「ダーリンの匂いがすると思ったら、貴様か」

大きな何かの影がAの顔を覆う。

空を見上げ、逆光に目を細めながら答えた。

「誰だ? 俺になんか用……おお…」

光に目が慣れてきた頃、影の8割方はその何かから生えている翼である事に気付く。

「ははっ…てっきり、天使の迎えでも来たかとな…」

Swap/DREAM「そんな物と比べるな」

「…天使と比べるのは嫌なのか…神聖な存在だと思うが…」

そう、Aが返すとその何かは突然、笑い始めた。

Swap/DREAM「ふふっ、ははははははっ!!!」

「そんなに面白い事あったか? そんな笑われると伝染るからやめてくれよな」

と、口元に手をやった瞬間にネックウォーマーへと手を伸ばし鷲掴みにした何かは匂いを嗅ぐ。

Swap/DREAM「ダーリンの匂いが良くするね」

「だ…? ナイトメアが持ってきてくれた服だからな。後、苦しいから離してくれないか…?」

パッと手を離され、地面へと尻餅をつき、首と尻を抑える。

Swap/DREAM「で、何故、貴様の様な雑魚がダーリンの服を着ている?」

「…なあ、ダーリンって、ナイトメアの事か? なら、ナイトメアが用意してくれたんだよな」

Swap/DREAM「…ダーリンが…?」

「ああ。言ったらトンデモナイ所から取り出してきたがな…」

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作者名:ユーキ | 作成日時:2023年3月10日 11時

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