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夜は贅沢に七海の家の近くのちょっと高めなイタリアンでテイクアウトをした。
テーブルにそれらを並べて、七海が買ってきたボトルワインで乾杯をする。
絶品な料理に舌を鳴らしつつ、好きな人との夜ご飯を楽しんだ。
片付けをして、2人でソファーにくっつきながらテレビを見る。
観ていたチャンネルがCMに入り、暇なので七海にちょっかいでも出そうかなと思って隣を見ると七海も真剣な顔でこちらを見ていた。
『え、どうしたの』
「真剣な話をします。」
そう言ってテレビの電源を切ったので、何となく私は七海の方に体を向け、ソファの上で正座した。
「この1ヶ月間、任務続きで会えませんでしたよね」
『うん、寂しかったね』
「はい」
即答で返事をする七海にまた心臓がやられる。
180cm以上ある体格のいい男がこんなに可愛くて大丈夫?とたまに心配になる。
「そこで提案があります。」
『はい、どうぞ』
「同棲、しませんか?」
ビックリして固まってしまった。だって七海は昔から私といる時間と同じくらい、1人でいる時間を大切にしていた。
だからなんとなく私の中で同棲するという選択肢がなかった。
『七海1人の時間が無いとダメなタイプじゃん』
「昔はそうでした。」
『……』
「今は違う。」
そう言って私の腰を掴み、七海の膝に乗せられる。
向かい合った状態で、七海と同じ目線になった。
「貴女と会えない時間が苦痛だ」
『え…』
「家に帰ったら貴女におかえりと言われたい」
『……』
「貴女と同じ場所に帰りたい。」
こつんと額同士が擦れ合う。
任務中の鋭く男らしい目付きは鳴りを潜め、今は懇願の意を宿して甘く熱を纏って私を見つめてくる。
好きな男からのお願いを、誰が無下にできるだろうか。
『うん、私も七海とたくさん居たいから賛成』
「よかった」
『私、即行動タイプだから明日から居座っちゃうよ。』
「構いません。」
少し緩んで安心した顔の七海は私にキスの雨を降らせる。愛おしい彼の首に手を回し、それを受け入れる。
すると力強く私を持ち上げ、歩き出した。
『わ、え、ちょっとどこ行くの』
「寝室」
『待って、お風呂入りたい』
「そんなもの後でいい」
『えぇ、』
「久しぶりに好きな女が目の前にいるんだ。抱きたくもなる。」
「我慢してください」と余裕無さそう言うとベッドに優しく降ろされた。
それを何だかんだ許してしまうのは、惚れた弱みだろう。
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森 - ああもうなんなん!?好きすぎるんやけどホンマに‼(逆ギレ) (2022年2月1日 23時) (レス) @page12 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
emma(プロフ) - Ronnyさん» Ronnyさま、コメントありがとうございます。とっても嬉しいですありがとうございます(TT)またちょくちょく書いていきたいと思いますので、その時に覗いていただけたら嬉しいです! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 83ec74c2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ronny(プロフ) - あぁああああ好きです好きです!!!お気に入り登録しました!更新頑張って下さい! (2021年3月5日 19時) (レス) id: d499d51969 (このIDを非表示/違反報告)
emma(プロフ) - 東雲さん» 東雲さま、はじめまして。コメントありがとうございます。とっても嬉しいです、励みになります(TT)ご期待に添えるよう、頑張ります!! (2021年3月5日 18時) (レス) id: 83ec74c2f0 (このIDを非表示/違反報告)
東雲 - はじめまして!最高です、とても面白いです。続きを楽しみにしてますね! (2021年3月5日 18時) (レス) id: ea3b01b8d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:emma | 作成日時:2021年3月4日 23時