4年の恋に終止符を。【七海建人】

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．．．




七海に会いたい気持ちをやる気に換えた私はものの20分で目的の呪霊をすべて祓い終わった。


現在の時刻は10時20分。



ここから高専までは片道45分。報告書を書いて提出は…これも30分で終わらせてやる。

いつもは1時間かかるけど、今日はいける気がする。



帳が上がり、補助監督が車のドアを開けてくれた。



｢お疲れ様です、早かったですね。｣

『伊地知もお疲れ様。うん、頑張っちゃった』

｢今日この後ご予定でも？｣

『久しぶりに七海に会うんだぁ』



ニコニコして答えると伊地知もバックミラー越しに にこりと笑ってくれた。



｢でしたら、今日はこのまま自宅まで送ります｣

『え、いいの？報告書は？？』

｢明後日までで大丈夫です｣

『嬉しい！ありがとう！！』




なんて優しくて優秀な後輩だろう。

『今度五条先輩に絡まれてたら助けるね』と言うと｢お願いします｣と切実に言われたので笑ってしまった。

五条先輩、伊地知に横暴だからなぁ。




．．．




道は混んでおらず、1時間で自宅に着いた。


『伊地知ありがと、気を付けて高専まで戻ってね。』

｢ありがとうございます。では、お疲れ様でした。｣


車が走り去るのを見つめて、私もエントランスに入る。

エレベーターに乗り込み、ボタンを押してスマホを開く。

今は11時30分。


シャワーを浴びてメイクをして、七海の家に着くのは13時頃かなと思い、その旨を彼へ送る。

｢了解です｣とすぐに返事が来た。



今日は返信早いなぁ。楽しみにしててくれてるのかなと思いながら口が緩むのを感じる。


さぁ、とびきり可愛くして七海に会いに行こう。

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