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王都襲撃編ー2 ページ34

フエゴレオン団長の創成した獅子に乗り
私達は動き出した

「やるべき事は敵の鎮圧と拘束。
民を一人残らず救出する」

「そうだ 流石だなA
だがオマエは王貴界が襲撃された原因に気づけたか?」

フエゴレオン団長は私に問う
今この瞬間も王都の現状を把握する為目を光らせながら

「いいえ 侵入経路までは思いつきませんでした」

「この王貴界は護衛の魔導士によって
交代制で常に魔法障壁が貼られていて
空間魔法で侵入する事は不可能なはずだ
その魔法障壁の仕組みを分析して破ったかもしくは…」

「護衛の魔導士が裏切った?
…魔導士の誘拐や内通者がいる可能性も」

「その可能性もある A
オマエは状況把握能力に長けている
だからこそ考えられる可能性をすぐに把握し
最短で最善の道を探せるようになれ」

「A オマエ達には期待している
レオと共にいずれこの団を統べるものになっていくとな
これからも励め!」

「ハイ!!」

今はまだその背中は大きく遥か遠くにいる
だからこそ追いつきたい
いつか肩を並べたい
私はいつまでも貴方達と共に戦う

その大きな背中に敬礼を送った

そういえば
ノエルちゃんに伝えたい事があったんだ

「そういえば、君ノエルちゃんだよね?」

「なっ何よ そうだけどアンタ誰よ
気安く話しかけないで」

「ごめん!私ノエルちゃんのお兄さん達に苛立ったから
ちょっと反抗しちゃった!いつかお互い見返そうね〜!
そんであの次男、魔法で殴っちゃいなよ!」

簡単な挨拶をして言いたいことを伝えたが
ノエルちゃんはポカンとしていた
しまった。いきなり馴れ馴れしかったかも

「べ、別に
アンタが何をしようと私に関係ないわよ
それに…魔力のコントロールが苦手な私なんかが
そんなことできるかしら」

「ノエルちゃんからとんでもないくらいの
強くて優しい魔を感じるからきっと出来るよ
だからこの騒乱を一緒に乗り越えようね!」

「…さっきから何よいきなり!ばっかじゃないの!?」

嫌われてしまったかもしれない
団長は落ち込んでいる私に気づきこちらへ向いた

「A 今のは本当にいきなりすぎたな」

少し微笑みながら緩ませたその口元で私の名を呼ぶ

私はこの表情と声に絶大な安心感を抱いている
どんな時も胸のつかえが取れ心が落ち着くから

今この瞬間が絶え間なく途切れる事なく続く
私はそう信じて疑っていなかった

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作者名:お腹すいた | 作成日時:2023年5月31日 11時

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