無冠無敗の女獅子、現る ページ21
攻めと守り
圧倒的な威力の炎魔法と
防御、索敵と使い勝手の良い私の結界魔法
魔法属性の相性もあってか
レオと私はよく一緒に任務に行く
星も着々とその数を増やしていった
だけど私には何かが足りない
今日はフエゴレオン団長は団長会議で
レオはランドール副団長と任務に出ていた
私は自分の攻撃魔法について思い詰めていた
「私の攻撃魔法(犬張子 狛犬奮迅)って
踏み潰したり、押さえつけたり
攻撃ってよりも拘束してるみたい」
もっと攻撃力がほしい
その為にはどうすれば
攻撃魔法に己の魔力を倍乗せして火力を上げる
これだ！これしかない
特訓を再開しようとしていたその時、
とてつもなく膨大な、過激苛烈な魔を感じた
「こんな急襲にも対応できぬとは赤子か貴様らは！！
敵襲を受けた時に対処できぬぞ！！！」
魔を感じてからその声まで一瞬。敵襲か！？
紅蓮の獅子王団の団員をも行動不能にするほどの実力者
何者だ
「この炎、団長とレオに少し似ている?」
「ほお、随分と余裕だな」
「早い…！ 結界創成魔法 拒魔の大鳥居！」
「しまった！発動までの時間が短い
いつもより結界が脆い！！」
「予想外のことが起きるのが戦場だ！！
こんな事も対処できずにどうする！！」
魔法も使わず単純な炎だけでこんなにも強い
でも、守ってばかりではダメだ
いつもの攻撃魔法に更に魔力を倍乗せして
この状況を打破する!
「結界創成魔法 式神犬張子 狛犬奮迅！」
魔力を倍乗せしたが炎でかき消されて
攻撃を当てる事すらも叶わなかった
全く歯が立たない
それにこれを続けるとなると無駄な魔力消費が激しい
「自分の武器も力の使い方も分からずに
オマエは魔法騎士になったのか！？
オマエの父親はそんな柔ではなかったがな！！！」
「なんで、私のこと
お父様を知っているー！？」
クソ。
このまま全く歯が立たないままでは終わりたくない！
一旦距離を取る！
この人、お父様を知っているということは
私の戦法の取り方もバレている
今までにないやり方でこの状況を打破する！
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作者名：お腹すいた | 作成日時：2023年5月31日 11時
