男性が怖いんですっ！【平野紫耀】

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バス停から学校までの短い距離をとぼとぼと歩く。

どうしよう…早退どころか今すぐ帰りたいけど、
今日は小テストある教科が3つもあるし、
しかもそのテスト受けなかったら赤点の人と一緒に 補習だし…。もしそんなことになったら絶対
赤点常習犯の平野君も補習だから
結局会うことになっちゃうし…ああもう、
こんなに不運な日ある？もう泣きたいんだけど。

そうこうしているうちに学校に着き、
玄関で靴を履き替え、周りをキョロキョロと
警戒しながらそろりそろりと教室へ向かっていく。

そーーっと教室を覗いてみる。
…よし、平野君はまだ来てな


紫耀「あ、内海さんおは」

『びやぁ！！！？？？？』


来てたああああああああ！！！！！！！

カバンを持ったままダッシュで逃げる。すると…


紫耀「ちょ、ちょっと待って！！」


ええ！？！？なんで追っかけてくんの！？！？
やだやだやだ助けて彩音ーーーーーーっ！！！！

…私の心の叫びも虚しく、廊下の行き止まりまで
来てしまった。もう逃げ場はない。
いつも助けてくれる彩音も今日はいない。
ペタッと壁に背中をつけ、そのままへなへなと床へ
座り込む。


『い、いや、来ないでください、ごめんなさい…っ』

紫耀「違う違う！…あ、俺が近くにいるから
だめなのか！」


そう言って平野君は私から5歩くらい後ろに下がった。


『へ…？』

紫耀「このぐらいの距離なら怖くない？」

『え、あ…』


平野君が…ちょっと成長してる…？


紫耀「その…最近内海さん、俺と目合うだけで
怯えるし、声掛けたらすぐ逃げちゃうから…
俺、なんかしたかなーって」

『…』


…いや、やっぱり成長してない。

男性恐怖症だから平野君が怖いんだって！！
何回言ったらわかるの！！！(言ってるのは彩音だけど)

心の中では強く言ってるのに、実際に声は震えて
全く出ない。どうしようどうしよう…

…もう、こうなったら…。


私はおもむろにカバンからいらない紙とシャーペンを
出した。


紫耀「内海さん？…何してるの？」


平野君が不思議そうに私を見ている(と、思う)中、
私は紙に震える手を抑えながら頑張って字を書き、
それを紙飛行機にして平野君の方へ
恐る恐る飛ばした。

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