男性が怖いんですっ！【平野紫耀】

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「ほら早く謝れよ！！」


スマホをこちらに向けながら男が怒鳴った。
うそ、私が土下座するところを動画で撮るつもり…？
やだ、どうしよう、怖い…っ


彩音「動画撮るのやめてください！！」

「あっおいこらやめろ！」


彩音が男のスマホを奪い取ろうとしたけど、
もう1人の男が彩音を思いきり後ろに突き飛ばした。


彩音「きゃあ！」

『彩音！』

「ほら早く謝れ！！」


目の前で怒鳴り声をあげる男が、かつての
お父さんの姿と重なる。

やだ、ごめんなさい、やめて、


『ごめんなさ、許してお父さ、』

「あ？誰がお前のお父さんだよｯ！！」

彩音「Aよけて！！！」


彩音の叫び声に気づいて見上げると、
目の前の男が握りこぶしを思いきり私に向かって
振り下ろそうとする瞬間だった。
殴られる＿＿＿＿＿＿！！


紫耀「＿＿危ないっ！！」

「うわっ！」

『え、』


目をつぶろうとした瞬間、平野君の声が聞こえたと
思ったら、私を殴ろうとしていた男が突然
左から右へ吹っ飛んでいった。

え？


紫耀「内海さん大丈夫！？」

『へあ！？』


平野君の見たことの無い真剣な顔に驚く。
どうやら平野君が男に突進したらしい。


廉「おい彩音、足すりむいてるやんけ！
なにがあったん！？」

彩音「あ、あの人に突き飛ばされて…」

廉「…あいつか」

彩音「廉…？」


いつもより声の低い廉君にゾワっとする。


廉「なんでこいつのこと突き飛ばしたん」

紫耀「なんで内海さん殴ろうとしてたんですか」

「、こいつがぶつかってきたのに謝んねえからだよ」

『ひっ』


私の方を指さす。


「謝らせようとしたらこいつが邪魔してきやがったから
よけただけだよ」


今度はもう1人の男が彩音の方を指さした。


廉「よけただけで足すりむくわけねえやろがｯ！！」


廉君の怒鳴り声に男2人は少し怯えた表情をした。
…ちなみに私は廉君の怒鳴り声を聞いて
怯えきった表情をしている。


彩音「そ、それに！Aはちゃんと謝ってた！」


彩音…！


「、あんな怯えながらもそもそ言われても
謝ったうちに入んねーよ！」

紫耀「そりゃああなたが怖いんですから仕方ないじゃ
ないですか。怖がらせた挙句殴ろうとした
あなたが謝ってください」

「あ？なんで俺がこんなやつに謝んなきゃいけね」

紫耀「謝れ！！！！」

『ひぇあっ！？』


平野君の怒鳴り声が響いた。
…私が怒鳴られてるわけじゃないのに、情けない声が
出てしまった。

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