スカブロ世界のイレギュラー【wrwrd】 (ページ5)

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攻略3日目ページ5

「イッヒヒ、えぇ叫びやったで」

ヒヒヒヒと悪い声で笑いながら担いでいた荷物を地に下ろす。
信じられないこの男、人の意思関係なく飛びやがった。

『あ、ありが…とう？』

でもまぁあの孤島から連れ出してくれたのは確かに彼で、でもどこか恨めしさがあって謝罪もつい語尾が上がってしまう。

「おん、えぇで！今皆で交易島行こかって話しとってん、お前も一緒に行こうや」

返事も聞かぬうちパーカーのポケットに手を突っ込んで歩き出す彼を慌てて追う。
皆、というのは彼の仲間らしいあの三人の事だろうか。
余裕そうに見えるけど、この人らはここがどこだか知っているのだろうか。

少し歩けば祭壇みたいな要塞みたいな建物が。
その前にはやはりあの時見た三人の男達が佇んでいる。

「おっ、来たな！ゾムこっちやで！」

こちらに気付いたらしい金髪の男が手を振ってくる。
点々と設置されている街灯のような照明に照らされてキラキラと輝いている。
ポケットから片手を出して小さく手を挙げ返事を返すパーカーの男。

「リスポーンしとったで」

こいつ、と腕を引かれ彼らの前に出される。
…でかいな…。
前も後ろも自分よりもでかい男達に囲まれて萎縮してしまう。

「ちょいちょい、そんなガン見せんでやってぇな。びびっちゃってるわその子」

兄さんらでかいから～なんて、2～3段ほどの小さな階段に腰を下ろし口から煙を吐いている男がのんびりとした声を上げる。

「まずは自己紹介しとこか、どーも僕です～、鬱です～」

へらっとした笑顔で、先端を赤く燃やす細長い白い包みを指の間に挟んだ手をヒラヒラと振っている。

「せやな！俺はコネシマ言うねん！よろしくな！」

自身の胸元をドンッと叩いて胸を張り金髪と同じくらい眩しい笑顔を浮かべるコネシマさん。
…この人うるさいくらいに声が大きいと思うのは気のせいなのか。

「あ、僕はトントン言います～。よろしくお願いしますぅ」

軍服の男性はトントンさんっていうのか。
右手を後頭部に当て、ども、と小さな会釈をしてくれた。

「んで、俺がゾムって言うねん！」

後ろからポンッと肩に手を置かれる。
ちょっと痛かった。
先程人ひとり抱えて大ジャンプした人だ、彼は細身の体に似合わず随分と力があるらしい。