スカブロ世界のイレギュラー【wrwrd】 (ページ13)

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攻略11日目ページ13

鬱さんが時々皆から離れ誰かと連絡を取っていたのは知っていた。
連絡と言うか交信と言うか。
今も何かしてるなーと思っていたら。

「どうもー、ロボロですぅ！キミがAさんやんな？」

顔に天と書かれた紙を貼り付けた和服の、とても小さな男の子が現れた。

彼はロボロさんと言ってこの世界を創った人らしい。
こんな小さな子が？！と思ったら彼は皆と同い歳だとか。
まさかこんな形で創造者と会ってしまうとは。

ちなみに彼は狩人らしい。
一般人やなんやと弄られていた。
本当に仲がいい。

ここから彼も参加するらしい。
自分が創った世界を、自分の身で確認したいのだとか。
という事で、次は別の浮島を攻略するらしい。
ゾムさんが選んだのは、苦しそうな表情を浮かべる白い四角の島。
ガスト島と言うらしい。

鬱さんはアイテムを取りに行きがてらロボロさんを交易島へ道案内するらしいので、最初は2人未参加だ。
僕はと言うと……。

「ほんじゃ行ってくるから、Aは待っててな」

お留守番だ。
まぁ僕が言った所で何も出来ないのは目に見えてるので良いんだけど。
足場を作るためのブロックの羊毛を持ってガスト島へ向かうトントンさん、ゾムさん、コネシマさんを見送る。

さて、何をしようかな。
とりあえず彼らの道となる羊毛でも刈ってようか。
多いに越したことは無い。
そう思って羊小屋に入る。
…本当気持ち悪い顔だよね。
動物くらい可愛くしてもいいのではないか。
何回か殴ると、倒れた羊から羊毛ブロックが取れる。
うん、これなら僕でも出来る。

時折彼らの叫びが聞こえるけど大丈夫なのだろうか。
僕が心配したところで何も出来やしないのだから意味は無いのだけど。
そんな時、ホワアアアァァアァ！！っと言う恐怖を誘うような声が僕の耳に届いた。
声の出処は、彼らが向かったガスト島。
……本当に大丈夫だろうか…。

交易島から帰ってきた鬱さんとロボロさんが羊毛を刈っている僕に対して助かる、と声を掛けてガスト島へ向かっていく。
小さいロボロさんとなよなよしている鬱さん。
無職の僕が言うのも何だけど、彼らこそ大丈夫かな。

ここからでも見えるガスト島。
見上げれば、どうやら中に入れず手こずっている様だ。
階段状に羊毛で足場を作ってガスト島の上へ登っている。
それをボーッと見ていたら、いきなり花火が上がる。
なんだ？！と驚いていたら。

「なんで俺は死んだん？！」

トントンさんが、僕の横を通り過ぎてガスト島へ向かって行った。