36話 ページ38
「…ちょっと何言ってるか分かりませんねぇ」
せやろなぁ…せやろなぁ！
なんだ私狩りって。
「俺は是非お嬢さんに仲間入りしてもらいたい。だがお嬢さんは入る気はないんやろ？だがコネシマは解放する気は無い、そして反対派もいる」
ぐるりと全員へ視線を流し演説するように話す彼のその姿は総統そのものだ。
変な緊張が体を走る。
「実況者らしくゲームで決着をつけようではないか！賛成派はお嬢さんを狩ったら勝ち、反対派はお嬢さんから逃げ切れば勝ち…お嬢さんは賛成派から逃げ切り、反対派を全滅させたら勝ちや」
いやなんだその一方的なゲームは。
私めちゃめちゃ大変じゃないですか。
「賛成派にはゾムがいる。反対派にはショッピくんがいる。賛成派は1人少ないが…内容的にゲームバランスは整っている」
『いやおかしいですよね！？私から見たら1vs9の余裕でリンチなんですけど！？』
僕有能！てな感じでくそドヤってる脳内5歳児に言い返してしまった私は悪くないと思うんだ。
他の人達も、まぁそれなら…じゃないわ！
おかしい事に気付け！
「なんだ、自信が無いのか？」
ニヤリとほくそ笑むのは黒の男。
私を煽っているつもりか。
こんな時にその程度で煽られるつもりは無い。
『お言葉ですが、さすがに8人を相手に苦なく戦えるほどの力量は持ち合わせていないつもりです』
「謙虚だな」
『事実です』
バチバチッと二人の間に火花が飛び散る。
呆けたようにはぇ〜という聞き慣れた声が聞こえる。
ロボロさん可愛い。
「姫さんは護衛をご所望か？」
『この宣戦布告を許諾する気がないのです』
「生憎と外交官は不在でしてね」
『総統様がおります故問題ないかと』
「私はこの戦争を希望している」
『タイマンなら喜んで』
お互いに目を反らすこと無く言葉の応酬を繰り広げる。
おいおい…というような視線を感じるが、先に喧嘩を売ってきたのはあっちだ。
「タイマンではさすがに分が悪いな」
自惚れかもしれないが、どんなゲームだとしてもグルッペンさんには勝てる気がする。
あ、HoIは勘弁です。
「だが、君はこの話を蹴れるのか？」
ビクリ、と体が揺れる。
この人は本当に頭がキレる。
逃げ道がないのだ。
「このままではコネシマと離れる事は出来ず我々との関係も親密になっていくだろう。ファンという立場を十分に満喫出来ない。否、このゲームで君が勝てば君の希望通りに全て円満に解決するのだ」
とても狡くて賢い取引だ。
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青い矛盾 - 題名に引かれて来ました！すごい面白かったです！！即続編に走りますε=(ﾉ･∀･)ﾂ (2019年4月15日 7時) (
レス) id: 10fd6c1f88 (このIDを非表示/違反報告)
nia(プロフ) - Toruko さん» 内容と共に、趣味で描いている絵の方までお褒めいただけるなんて嬉しさ至極の極みです(泣)ありがとうございます！ (2019年3月2日 23時) (レス) id: 2a4204c7ec (このIDを非表示/違反報告)
Toruko - 絵ステキって思って見てみたら内容もステキ。神ですか、好きです！！！！ (2019年3月2日 21時) (レス) id: 96e095864b (このIDを非表示/違反報告)
nia(プロフ) - とうふさん» あああありがとうございます！心無いけど優しいシマさんをどう描こうか毎回悩まされます…彼らしさが無くなってなければいいのですが(汗)よろしければこれからもうちのシッマさんをどうぞよろしくお願いします！ (2019年3月2日 14時) (レス) id: 2a4204c7ec (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - えええシッマ最高すぎません...？？マフラーのくだり最高にきゅんきゅんしました大好きです....！！ (2019年3月2日 13時) (レス) id: 492d52f663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nia | 作成日時：2019年2月26日 13時
