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まるで抜け殻のような日々の中、
程なくして迎えた夏休みの登校日。
賑やかだった教室が一転し
放課後の静かな教室で
私はひとり想いを巡らせていた。
紫耀に少し待っていて欲しいと頼まれ、
暇な時間を潰そうと
教室の窓からグラウンドを覗くと
サッカー部の活気のある声が聞こえてくる。
刹那、不意に目頭が暑くなり
涙が頬を伝っていった。
今は何を見てもどうしても
廉を思い出すことしかできなくて。
その颯爽と走り抜ける後ろ姿を
無意識にも廉と重ね合わせていた。
.
紫「ごめん、お待たせ」
それから少し経つと紫耀のハスキーな声が
教室の後ろのドアの方から聞こえてくる。
未だ止まることのない涙を見せないよう
声のする方に背を向け、
グラウンドから顔を背けない私の傍に
紫耀は不思議そうに近寄る。
紫「A？」
紫耀の手が私の肩に触れ、
そのまま彼の方に向けさせられると
彼は悲しそうな顔をして
私をじっと見つめていた。
紫「……何考えてたん？」
この上ない穏やかなその表情に
強ばっていた力が抜けていき
枯れたはずの涙がまた溢れ出る。
紫「辛い？」
唇を噛み締め紫耀の顔を見上げると、
厚みのある右手が
私の頬に触れ、親指で涙を拭った。
同じはずなのに。
この前、廉にされたことと
何一つ変わらないはずなのに。
その感覚は、廉のものとはまるで別物で
今までに感じたことのない温もりだった。
紫「苦しい？」
頬に触れていた手が滑り、
ゆっくりと後頭部に回されると
私は1度目を伏せた。
紫「もうやめたら、そんなん」
いつもより近く感じる距離感は
私の思い過ごしじゃなかった。
単なる気のせいじゃなかった。
紫「俺にしたらええやん」
「………しょ、」
着実に近づく距離に
どうしようもできなくて固まる。
紫「ごめん」
「え？」
紫「………ずっと好きやった」
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しぃたん(プロフ) - 遠回りでも周りを傷つけても良いから最後は2人が結ばれて欲しい…です。泣。ちょっと平野君とくっ付くのが早かった…もう少し貫いて欲しかったってのが個人的な感想です。最後まで楽しみにしてます！！ (2021年6月20日 19時) (
レス) id: fbd6917c8c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます＾＾もう下書きはすべて終えていてこれから徐々に公開していく予定ですので、これからも是非お付き合い頂けると幸いです！(；；) (2021年6月20日 0時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - yuka111117さん» はじめまして、コメントありがとうございます＾＾いつもお付き合い頂きありがとうございますとても嬉しいです。これからも是非ご愛読よろしくお願いいたします(；；) (2021年6月20日 0時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
み - 廉くんの気持ちが全くよめなくて行動もずるくて苦しいですね…何で主人公を選ばないんだよっと怒りも湧いてきます笑 とにかく話がどう進んでいくのか楽しみです〜 (2021年6月19日 23時) (レス) id: 5885128d74 (このIDを非表示/違反報告)
yuka111117(プロフ) - 初めまして、みうさんの作品いつも読んでいます。結衣さん、無神経すぎて好きになれないですね。はやく廉と別れて欲しいです。 (2021年6月19日 23時) (レス) id: 153b5c7d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2021年3月15日 19時
