逃走手段 ページ33
「ルフィさん、ナミさんの言う通りです
今回は少数だからこそここまで
侵入出来たんです
全員無事にゾロさん達の待つ
“ワノ国”へ向かいましょう！」
「うわああっ！」
『っ…』
「見ろ！ベッジが！
じゃあどうすりゃいいんだ！！
ベッジは俺達の分の攻撃を受けてんだぞ！」
「ちくしょう…
こっちは惨憺たる結果だってのに…
てめえらだけ大成功とは腑に落ちねえ」
「ちょっと待ってくださいベッジさん
道連れというのはなしですよ！」
「ハアハア…道連れ…それもいいな
おめえらなんざはなっからどうだっていいんだい
だが…ここには俺の可愛い部下達も
愛する妻も子もいる
死なせるわけにゃいかねえんだよ！！」
「ベッジ！！」
「全員が生き残る方法は…一つだけある」
「一つだけ？！」
「なんだそれ…」
「出てこーい！ぶっ壊してやる！」
「生き残る方法それは…
ビックファーザーの中のこの部屋は
つまり俺の内部ではあるが…
どんなに攻撃を受けようが…
ビックファーザーが傾こうが転ぼうが…
ダメージ食らってんのは俺だけだ
お前らはここにいる限り
その影響を受けることはねえ」
「そういえば…」
「確かに苦しんでいるのは
ベッジさん1人…
ビック・マムの声は聞こえていても…
中はビクともしていません」
「そういう事だ…
それは俺が生身の人間に戻っても
同じ事だ」
「ここにいる限りは安全ということか」
「いいか…
俺がお前らを入れたまま人間に戻る
その俺をシーザーが抱え空を飛んで逃げる
上手く行きゃこのピンチを切り抜けられる」
「おい！なんで俺の命を勝手にかけてんだ！
てめえ！自滅行為だろうそれは！
その一瞬で俺たちゃ蜂の巣になるんだよ！
成功率0%だ！武装色の使い手も多い！
俺がガスになれても意味ねえんだよ！」
「やってみなけりゃ分からんな」
「アンタ逃げ足だけは速いもんね」
「俺はもう任務を果たした！」
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作者名：雨飾 | 作成日時：2022年8月26日 23時
