…第弐拾染幕… ページ30
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「…頭痛い。」
あの後、結局眠れたのは夜が明けてからだったので仕方ない事だが、現在時刻はもう昼過ぎらしい。太陽の位置で時間を図る事に慣れていないので多少……二、三時間程の誤差はあるかもしれないが、まぁ大体それくらいだろう。
布団もしかず直接床に寝転がったのだから仕方のない事だが、身体中が痛む。後ろ手に小屋の扉を閉め、階段に座ったまま大きく伸びをすると、パキパキと小さく骨の鳴る音が聞こえた。まぁ、こんな祠か小屋かよくわからない場所に都合よく布団があったらあったで怖いけどね。
ふう、と息を吐き出して頭を抱える。
寝足りていないのか、それとも寝すぎたのか。はたまた環境の変化や昨晩の考えすぎが原因なのか。体調不良の心当たりがありすぎて困ってしまう。多分前者、寝足りてないが正解な気がしてならないが。
「だってさぁー。こんな状態で、一回目ぇ覚めちゃったらもう寝れなくない？」
薄っすらと落ちてくる瞼の重みに逆らい、もう一度身体を伸ばした。
そう。昨日…と言うより日付は変わってたろうから正確にいえば今日だろうけど、今日は本当に色々な事が立て続けに襲いかかってきたせいで頭の中がグチャグチャだ。
…休むのも大切な事だが、ただ呑気に寝ている気にはとてもなれなかった。
「これから、どうしようかな…」
今頃千鶴ちゃんは1度目の幹部会議を終えて、部屋で逃げるか、大人しくするか、呼びつけるかの三択を迫られている頃だろうか？詳しい時間までは語られていないため、正確にはわからないものの、頭の中にあるストーリーをなぞればその辺りなのではないかと推測出来た。
去り際、千鶴ちゃんは私の事を”謎の人”と呼んだ。殺されるか否かと言う所で助けたとはいえ、私も彼女の目の前で殺人を犯している。…それにしては、怯えられもせず謎の人だなんて、ずいぶん優しい所に収まった物だ。
そんな彼女は一体、彼等に私をどのような存在として話すのだろうか。
昨晩の感想そのままに謎の人？それとも狂人？まさか話さないなんて事はないだろう。彼女がやっていない以上、あの場に隊士を殺した第三者がいた事は明らかなのだし、彼等もあの場に誰がいたのかを聞き出さなければならない。
…やっぱり、かなり厄介な存在だよね。素性の知れない”誰か”に見られた上に殺されてるしで。
大幅に関わるかもまだ決めてないけど、今後どう出ようか頭を抱えるよ…。
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。 - 文才がすごいですね！引き込まれるような作品で、今まで見たことのない、新しいトリップものかなーと思いました。とても面白かったので、次の更新を楽しみにしています。 (2017年4月14日 16時) (
レス) id: f3711a96f0 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 不思議な作品に釘付けでした！続きが気になります！更新頑張ってくださいね(*￣▽￣)ノ~~ ♪ (2016年10月5日 8時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 帝 | 作成日時：2013年6月1日 23時
