…プロローグ… ページ2
｢ふぁ〜あ……何だろう、無駄に疲れた｣
くあ、と大きなあくびをひとつ。授業中ならば担任の
何と言っても今は土曜の夜。そしてここは自室で学校ではないし、明日は休みだ。誰に恥じる事もない自由な時間…！
ゴロゴロと布団の上で寝ころびながら、固まった体をほぐすために伸びをする
一体そんな土曜の夜に何が疲れるかって、それは単に自分の趣味の事なのだけれど。
大好きな乙女ゲーらしからぬ乙女ゲー、薄桜鬼をプレイしている真っ最中なのだ。
ゲームをするのに疲れるというのも、かなりやりこむ派の人にしか解らない感覚なんだろうけど
エンディング中の感想タイムという休憩以外全く休まずにゲームの全ストーリーを制覇する、という長時間労働をやっているので、そりゃあ疲れるに決まってるよね。
「何時間やってんだろう。いや、本当に時間計算すると後悔しそうだからやめておこう…」
今取り掛かっているのは風間千景ルート。このルートが終われば制覇完了となる、最後の物語。
やっぱり千景さんルートは最後じゃなきゃ感動薄いよね。
みんなの好感度上げずに来たらこうなるのかー…とは思わされるけど。
スチルの少なさが恋愛でない故の鬼の世界や見方の物悲しさというか、それを伝えている気がする。
「千景さんメインってわけでもないし、私自身一番の推しキャラってわけでもないけど。
…なんか解せないものはあるよね。」
哀愁を帯びた感覚を受けながらも、もう少しでストーリーも終わる。
ボロボロの旗を抱きしめて涙する千鶴ちゃんの、なんと純粋な事だろうか。
個人的な好みで言えば、千景さんよりも不知火さん派なのだが
千景さんにもいい所が沢山あるのはわかる。ただちょっと悟って、歪んで、伝え方も知らないままってだけで。
結局誰を推してるんだって言われると、私の場合土方さん、原田さん、山南さん辺りになる。
最終的にはやっぱり大人の色香に負けるよ、私は…
そんな事を考えながら一度読んだストーリーをなぞり、そうだったよね、と少し涙が出そうになる。
さぁ、そろそろ本当に終わりだ。感動のエンディングへ…
エンディング中の感想タイムも終わり、電源を切ってベット横のチェストに置く。
「…はぁ、今日はそれぞれへの思いを語り尽くした気がするよ。」
達成感と倦怠感に包まれながら、ベットの上で大の字になる。
今口を開けばため息以外出てこないだろう。
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。 - 文才がすごいですね！引き込まれるような作品で、今まで見たことのない、新しいトリップものかなーと思いました。とても面白かったので、次の更新を楽しみにしています。 (2017年4月14日 16時) (
レス) id: f3711a96f0 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 不思議な作品に釘付けでした！続きが気になります！更新頑張ってくださいね(*￣▽￣)ノ~~ ♪ (2016年10月5日 8時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 帝 | 作成日時：2013年6月1日 23時
