10話 ページ10
り「ざわくん明後日空いてる？」
ざ「あー、ごめん明後日は無理」
ざ「てかさ、女の子1人っていいの？」
て「大丈夫！もう一人呼んでる！」
……初耳なんですけど。先輩達も知らなかったみたいで、皆驚きが顔に出てる。
と「おい！聞いとらんげ！」
て「あれ、言わんかったっけ？大野誘ってるんよ、大野叶実ってやつ。りょう知っとる？」
り「なんで大野なんよ……キャラめっちゃ濃いじゃん…」
ざ「え、Aちゃんに言ってないの？それ大丈夫なん？」
全員の目が一斉に私に向く。正直、特別コミュ力ある訳でもないし、色々思う所はあるけど、ここは気を使うべきなんじゃないかと察した。
「その先輩さえ良ければ、私は、全然」
て「Aちゃんナイスー！大丈夫、大野良い奴やし！」
「あはは…」
小柳津先輩に愛想笑いを返す。上手く笑えていただろうか。分からない。だって、そりゃあ不安だもん。
り「…大丈夫？」
福尾先輩が耳元で囁く。顔を上げれば、眉を下げて、どこか申し訳なさそうに見えた。全てお見通しなんだろうな、この人には。
「仲良くなれれば素敵だなと思いますし、大丈夫ですよ」
り「当日なんかあったら、言うんよ？」
「ふふ、ありがとうございます。」
正直、不安半分楽しみ半分って感じ。小柳津先輩が、可愛い子！って言わずに良い奴！って言う辺り、それは事実なんだろうなと思うし、単純に会ってみたいとも思うから。
ざ「そろそろ帰らなきゃじゃない？もう6時半だよ」
て「やばっ！ざわくんありがと！」
と「俺も帰るわ、じゃあな」
「えっと、また明後日…」
と「ん、また明後日」
り「ばいばーい」
それとなくコップを片付けてると、帰ったはずの福尾先輩がそっと手を出して手伝ってくれた。
「あれ、帰ったんじゃ…」
り「トイレ行ってただけ。家まで送るよ」
「え！いやそんなの、」
り「いーから、黙って送られてなさい」
俺が送りたい、笑って先輩に言われて、それ以上何も言えなくなる。先輩のこの笑顔に、何人が撃ち抜かれてきたんだろう。学校の皆に見せてあげたいくらい。
り「帰ろっか」
ざ「あ、りょう君送ったげるの？イケメンだね」
り「もー、ざわくんいじめんで笑」
ざ「ふふ、Aちゃん、またおいでね」
「あ、ありがとうございます！」
ざ「いえいえ」
微笑んだざわくんは、可愛らしくて、暖かかった。少し話しただけなのに、胸の内を見透かされてる気が、した。
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かのい(プロフ) - じつさん» ありがとうございます！ (2019年6月8日 10時) (
レス) id: 1702f55027 (このIDを非表示/違反報告)
じつ(プロフ) - かのいさん» 固定になっていましたか！申し訳ないです、直ぐに修正させていただきます、いつもありがとうございます！ (2019年6月8日 7時) (レス) id: 886d351a0b (このIDを非表示/違反報告)
かのい(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンします！名前は固定なんですか？できれば固定じゃない方がいいです… (2019年6月8日 0時) (レス) id: 1702f55027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じつ | 作成日時：2019年4月23日 22時
