青ガラスの水槽【Fischer's】

29話 ページ31

貴方side

午前の部にそろそろ行かなきゃなので、私達はステージ横に行った。
階段を降りるところはマサイ君がエスコートしてくれるらしい。

待機していると、動画を回すパオパオチャンネルに
声をかけられた。

小豆「さくらちゃーん！やっほやっほ。」

ぶんけい「やっほー。」

『やっほー！』

小豆「動画回すけど大丈夫？」

『大丈夫だよー。』

ぶんけい「今、舞台横にいるんですけど、
フィッシャーズのさくらちゃんに会えましたー！」

『こんにちはー。』

マサイ「お、パオパオチャンネルだ。」

ぶんけい「あ！マサイさんや！」

小豆「今回衣装めっちゃカッコいいよね。」

マサイ「さくらが頑張ってくれましたね。」

『頑張りました(笑)』

小豆「えー！すごい！ウチのグループにその才能は無いね。」

ぶんけい「確かに(笑)
それじゃ、出番なので行ってきまーす。」

マサイ「バイバーイ。」

『アデュー。』

ぶんけい君がカメラの電源を切る。

ぶんけい「ありがとうございました〜。」

小豆「ありがとうございます！」

『全然！』

マサイ「こちらこそありがとう。じゃあ、頑張ろうね。」

パオパオチャンネルがステージに行くと、
歓声かあがる。

私達はパオパオチャンネルの次なのだ。

『緊張…』

マサイ「大丈夫だよ。楽しもう。」

『…ん、楽しむ！』

シルク「よっしゃ、皆行くぞ！」


裏の階段を上り、ステージに立つ。
すごい。
フィッシャーズのグッズを着た人。
メンバーの名前が書かれたうちわを持った人。
私の名前が書いたボードを持った人。
こんなにたくさんの人が私達を楽しみにしてくれてる。

涙が出そうになって、慌てて唇を噛む。

シルク「こんにちは、フィッシャーズです！」

マサイ「今回のコンセプトはさくらが決めてくれました！」

『マフィアをイメージして考えてみました！
今日は楽しんでってくださーい！』

その後は、みなさんの方に行って、写真を撮ったり、
マサイ さくら
と書かれたうちわを持った人が近くにいたから、
ちょっと話してみたり。

マサイ君がエスコートしてくれたから、
問題を起こすことも無く、裏に戻ることが出来た。

『マサイ君、ありがとね。』

そう言うと、いたずらに笑って

マサイ「どういたしまして、プリンセス。」

なんて言うから、顔が熱くなった。

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