【男主】人質はっぴーらいふ【ﾜﾝﾋﾟｰｽ】 (ページ11)

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#11 ページ11

【Aside】

わたくし、Aは最近気づいたことがあります！

それは……

『キッドの様子がおかしい』

まぁ、どうして俺がそう感じるのか聞いてくださいよ…

例えば、なかなか目が合わないとか！

確か南から帰った頃！あの辺からおかしい。

キラーに聞いても｢そうか？｣って答えるだけだし！

他にも避けられてるような気がしたりと色々！

｢なんなのさ全く……｣

えー…嫌われたぁ？

そしたらそろそろかなぁ……

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【キラーside】

｢ねぇキラー、キッド最近おかしくない？｣

……おぉ。

鈍感コンビだと思っていたが…こっちは違うみたいだな。

｢……そうか？｣

俺の口からばらしてしまうのは良くないだろう。

Aに嘘をつくのは胸が痛むが、キッドのためだ。しかたない…すまん、A！

確かに最近のキッドはあからさまに様子がおかしい。

恐らく、Aに対しての気持ちを自覚したのだろう。

ただ…如何せん、過去の恋愛では女の子を怒らせてしまっている。

いくら成長したからと言って、根はあの頃のままだ。

その証拠に、スクラッチメン・アプーの挑発に乗らなかった試しがない。

そんなキッドか素直になれるはずがない。

……ここは少し、手助けをしてやるか。

｢……A｣

部屋に戻ろうとするAを呼び止める。

｢ん？なぁにキラー｣

｢あと何日かで次の島に着く。そしたら一緒に本を買いに行かないか？｣

俺の言葉に目を輝かせるA。

その様子があまりにも愛おしく、思わず頬が緩んでしまう。

｢じゃあ、決まりだな｣

……上手くいくといいが。

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時は来た。

｢行こ！キラー！｣

いつもの無気力はどこへ行ったA。

島につくなり、俺を引っ張るように街へ向かっていった。

｢わ…ここの本屋はすっごい大きいね、わくわくする！｣

｢そうだな｣

沢山の本棚に所狭しと本が並んでいる。

確か……あった。

目的の棚を発見し、その中から良さげなものを1冊抜き取った。

色あせたバーガンディ色の表紙に、筆記体で｢恋愛学｣と書かれたもの。

Aはこれを読ませれば大方やつの心理が分かるだろう。

あとはキッドだな…
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