41.意外な話 ページ43
フィッツさんと社長の話を聞いていて思う。
社長がとてもカッコイイ。
流石は探偵社の社長と云うべきだろうか。
相変わらず場に合わぬ阿呆らしい事を考えている隙に、2人の会話は思わぬ方向へと飛んでいた。
「ところで、ココ最近不思議な幼女の話題が飛び交っているそうだな。」
「幼女だと?」
「何でも……戸籍もなく今まで生きてきた記録もない幼女らしいじゃないか。」
ナオミさんの息を呑む音が聞こえた。
其の会話を聞いて、太宰さんが此方を見る。
まぁ、そんな話に当て嵌るのは私しかいないだろうし、当たり前だろうが。
フィッツさんは特に気にする様子もなく話を続ける。
「この世界、珍しいが特別可笑しいという事も無い。
ただ……その幼女は、頭がいいらしいな。」
「……は?」
余りにも予想外で、つい声が漏れてしまった。
向こうに声が漏れていなかったことが幸いだ。
それにしても……あの組合が【頭がいい】だけでわざわざ気に止めるだろうか?
答えはNOだ。
そもそも、私が頭が良いとは言えない。成績でいえば、行っても上の下程だ。
私よりも頭のいい人なんて腐るほど居る
「可笑しいほどに、落ち着きのある幼女。
然もずっと笑みを浮かべて。まるで__未来が見えているように、な。」
「……」
「おっと、時間だ。」
明日の朝刊を見ろと忠告して、フィッツさんは出ていった。
面倒になったなぁと思ってしまう。
「Aちゃん……そんなに噂になってるんだね」
「私は年相応の対応をしてるつもりなんですけどね。」
聞き込みなどでは、敦くんと無邪気な笑顔を浮かべて行っている。
何時の間にそのような噂があったとは……
悶々と考えていると、太宰さんがサラリと言い放った。
「裏社会で出回ってるんじゃない?」
「あ、盲点でした」
太宰さんと異能に慣れてきた頃に任務に行った際、太宰さんを軽く引かせるぐらいに暴れた事を思い出した。
まァ、初めての異能を使っての任務だった為楽しかったからしょうが無いと結論付けているが。
最近はそこまではしていない。
「まあ、これからが狙われることもあるかもしれない。
気をつけてね。」
「……はい。」
私も面倒な立場になったのだと感じた。
護身用の武器でも持った方がいいだろうか?
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月城捺樹(プロフ) - 紅夏さん» 有難う御座います!更新させていただきました! (2018年5月14日 16時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
紅夏(プロフ) - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2018年5月1日 23時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
月城捺樹(プロフ) - 1つ1つ返せなくてすみません!沢山の方から期待して頂いてとても嬉しいです。遅くなりましたが更新させていただきました。 (2018年2月24日 21時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
みっく - とても面白いです!応援してます、更新期待してます (2018年2月21日 18時) (レス) id: c025c89ca4 (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - このような内容の作品大好きです! 次の話を期待して待機してます(●´ω`●) (2018年2月19日 23時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月城捺樹 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年10月14日 18時