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「…よし…誰もいない…」
すっと鏡から体を覗かせては赤く光る位置に向けて走る。
確実に近づく距離に行ける！とAは緊張しながらも他の寮生とすれ違わないように隠れながら隠密に過ごす。
スマホの画面をチラチラと確認しつつ1つの扉の前に着く。
画面を指で拡大して見ればすぐ目の前の部屋でチカチカと光る赤い点。
周りに人が居ない事を確認し鍵が開いているのを再度確認下がるドアノブに少しの隙間を作り体を滑り込ませる。
その部屋には大きな水槽があり思わず声が出そうなったがこの部屋で赤い点が点滅しAは客人用なのかテーブルやソファーの上、下を隅々まで探す。
「な、んでないの…」
「何かお探しですか？」
「！！！」
捜し物に集中し過ぎていたのか気配に気付かなかった自分を悔いた。
今朝であった私の課題を拾った人物がニコリと人懐こい笑顔でゆっくり近寄ってくるのだ。
後ずさりすると足にゴツッとソファーがぶつかりもう下がれない！とソファーに目を向ける。
後ろは完全な壁で出口は1つしか無い。
どうしたら、と前へと振り返ろうとすると水槽の中で何かが横切った。
え？と水槽へと目を向けると「あ〜」と水槽ガラスにへばりつく同じ顔の人物。
「人じゃ、ない…？」
「僕らはウツボだよ〜知らなかったの？」
「改めましてディア先輩、私はジェイド、あちらで泳いでいるのがフロイドです」
「っ…課題とマジカルペン返してください…」
「課題？…あ、マジカルペンはオレが持ってるよ〜ほら〜」
返して！とガラスに近寄れば同じ目線に下がってくるフロイド。
そして隣にはジェイドが課題を差し出してきた。
あまりにも、すんなりと差し出された課題用紙にAが警戒しながら受け取る。
返してくれると思っていた自分の課題は中々ジェイドの手から離れない。
「っ…離して下さい」と言えば「拾ったのは？」と言われた。
その言葉に「ありがとうございます！」とつい大きく発してしまい驚くジェイドだったが軽く笑うとするりと手の中へと返ってきた。
後は…。
「返してください」
「え〜？」
「どれだけマジカルペンがこの学園で過ごすのに重要か知ってますよね」
「じゃあ一緒に泳いでくれたら良いよ〜じゃないと渡せなーい」
「なっ！卑怯ですよ！」
「まさか、泳げないの〜？人魚ちゃんなのに〜？」
からかうように笑う目の前の男はジェイドよりもタチが悪い。
睨むように見れば「早く〜」と急かされた。
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+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
