35-お一人様何ですね？ ページ35
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ザクザクと来た道を歩くAとマレウスの間に会話はなくAは一人俯いていた。
まずいよー、と婚約発表以来一度も会っていないマレウスにAは内心焦りが酷い。
文通は今でも続いているが角の話をされる度私が誤魔化すのだ。
これバレたら一発停学？退学？
イグニハイド寮まで、と言ってしまった自分を殴りたい。
教室まで、と言えばよかったのだが生憎昨日は自分の教室すら確認せず浮かれてしまい今の自分への後悔がすごいです。
そしてどうしてこの組み合わせなんですかね…。
「名は？」
「ディア･クラウド…です…」
「噂の転校生…か」
「マァ、ハイ」
会話できないよ！A無理だもん！怖いもん！この年で泣きたくない！
グッと手を握りしめていると「ここを真っ直ぐ行けばイグニハイド寮だ」と言われ顔を上げると見慣れた道。
え？待って私どこ歩いてたの？すぐじゃん！は、恥ずかしい…。
「あ、ありがとうございました…」
「困った時はお互い様だ」
「A！」
「ひー！！」
「A…？」
バカー！バカバカー！
息を切らして走ってくるのはイデアでありAと言う本名を出したのはイデアだ。
周りに人はいないが知られたくない人が隣にいます。
恐る恐るマレウスの顔を見上げると顎に手を置いて「ほぉ？」と怪しく笑う顔が見えた。
あ、この顔…誕生日会の時と同じ顔…。
目が離せなくなっていると強く引かれる体。
「！！！」
「道案内のお礼としてしかと受け取った…A…」
「…さっ…」
さいってい！とAがマレウスの頬を思いっきり無言で叩く。
軽い音ではなく重そうな一撃にAは服の袖で口をゴシゴシと強くこする。
その間にイデアがAとマレウスの間に入り込みAを背中に隠す。
それでもマレウスの視界にイデアは写らずそのまま無言で去っていってしまった。
フーフーと息の荒いイデアにAはポロポロと涙が止まらない。
「A！他に何かされなかった！？」
「ど、して名前呼んだの…っ」
「ごめ、ん、急いで、て…ああ、どうしよう…僕のせいで…Aが…ああ…僕はなんて事を…」
「…必死に探してくれてありがとう、けど、ごめんっ…き、す…されっ」
「言わなくていいから！言わなくて！見てたし！絶対あの角野郎は許さないから！」
「うう…うううう…」
「A…」
Aをお姫様抱っこするとイデアは人目につかないよう静かに自分の部屋に足を進めた。
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+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
