29 ページ29
.
小テストの結果を見てAはふむ、と紅茶を飲みながら間違いを訂正していく。
100/95の文字に5点の失点。
間違いがないがもう一度確認すればチェックマークが見えた。
んー…と伸びをしては教科書を開きペンを握る。
バラっと次々に届くテスト用紙に各先生からの褒め言葉と小さなチョコレートが届いた。
過保護…と笑いAは全てのテストをクリアファイルに収めていく。
今日はイデアはおらずAは一人部屋に居た。
寮となればイデアが帰って来れるのは土日の休みのみ。
2日間あっという間ーとAはカレンダーに、目を通すとスマホが震える。
が、イデアではなく女の子友達からのお茶会のお誘い。
20時を指している時計にAはイデアから返事がないことに寂しいと思っては顔をふるふると振りマナーモードにした。
22時まで、と決めてAが髪を縛ると再度テスト用紙に目を向けた。
.
「…A不足A不足A不足A不足…」
シャワーから上がりさっさと髪を乾かしスマホを見るも21時半。
今から連絡したら迷惑だろうか、もう寝てるかな…。
憂鬱…と落ち込んだがイデアは無言で両手をかざすと左にはAの写真、右の青い画面にはAがリアルタイムで写っている映像だった。
「また…勉強…」勤勉、と付け足してはベッドに横になる。
嗅ぎ慣れない匂いにイデアはAから借りたクッションを抱きしめる。
A…と呟くとAがチラチラとスマホを見ている。
そして聞こえた音声。
『イデア…寝ちゃってるかなぁ…』
その一言に閉じかけていた瞼が開きガバッと起き上がる。
チラチラとスマホを見ていたのは僕からの連絡待ち？
え？と混乱しているとAはスマホを伏せてしまいそのまま部屋の電気を消す。
だめ！寝ないで！A！
急いでスマホに電話をかけるもマナーモードにスマホを伏せているため明かりは届かない。
次第にガジガジと袖口を噛み「A…」と通話ボタンを切る。
A…。
画面をベッドの方に向けては目を見開く。
イデアが以前来ていたジャージをAがゴソゴソと着ているのだ。
そしてすぅ、と息を吸う音が聞こえては照れ笑いするA。
え？何これ萌え。辛。辛すぎ。かわっ…。
もう無理、尊い…とイデアは目を閉じてはおやすみ、と呟く。
その言葉が届いたのかはわからないが画面から「おやすみ、イデア」と帰ってきた。
緩む頬に「ひひっ」とクッションを抱き締めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
