3-紹介されたから会った ページ3
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「Aはどちらの子が好みだい?」
「ねぇ、おばさま、私どちらの子もいやよ」
「まあまあまあまあ…Aったらおませさんね」
「そうじゃないよ、だって一人目の子は全然私の事見てくれないし、二人目の子は親が…」
ぼそぼそと喋るAにおばさまと言われた女性はクスクスと笑う。
だったら、と笑うおばさまの声にAが顔を上げるとクスリと笑われた。
そして女性が手を叩くと使用人が一人出て来ては「息子はいるかしら」とおばさまが尋ねた。
居ます、と凛とした声にAが首を傾げると「待っててね」と部屋に一人取り残された。
「なんだろ…」
そわそわと落ち着かないAだったが使用人がコーヒーを淹れに来る程度には人が出入りしていた。
だがあれから10分、20分と待っても人が来ずおばさまも部屋を出てから姿を見せない。
最初は楽しみにしていてたAだったがだんだんと傾き始めた太陽にAは帰らないと、と席を立った。
その時だ、軽いノックの後にAは返事をすると男の子が部屋に入って来たのだ。
「お?」とAがその男の子の前に行くと「私もう帰らないと」と頭を下げた。
「遅くなってすみません…マレウス・ドラコニアです…」
「あ、えと…」
「Aさんの事は母から聞きました、今日はもう遅いですし泊まって行って、ください」
「あ、その話は進んでるんですね」
「さっき外泊の話をしたと」
「あ、あー…うん…」
「あのもうお泊りセットもありますから」
「え!!」
恥ずかしい!!とAが顔面を手で覆うとその場にしゃがみこんだ。
「お腹痛いんですか?」と聞かれたがそうじゃないとAは頭を横に振る。
“お泊りセット”とは聞いただけで全然問題はないがその中身だ。
「見た!?」とAが顔を上げると男の子はびっくりして「いや…その…」と目線が外れた。
絶句するAにマレウスは顔を赤らめた。
「すみません…受け取ったのが母で…」
「きゃあああ!!」
いつもは使用人がさっさと隠れて運んでくれるお泊りセット。
その中身は誰にも知らせる訳にはいかなかった。
何故なら、Aの大好きなクマのぬいぐるみ、可愛いフリフリのパジャマ、お子様用の歯磨きセット…と自分の年齢よりはるかに子供じみた物が溢れて居るからだ。
大人顔負けのAだが難点はここだ。
小さい頃から父に与えられていたおもちゃが抜けずそのまま成長してしまい今でも人形遊びをしている事であった。
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+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
