19 ページ19
.
Aは美しく誰もが息を飲むのが聞こえた。
そしてその隣にはAと似た髪色の長髪の少年。
ギリッと奥歯が鳴ったが拍手喝采の中その音はかき消されただAと紹介された少年、2人が笑顔で笑っているのがとてつもなく不愉快だった。
「イデア、飲み物持ってこようか？」
「あ、うん…」
「緊張したよね、ごめんね」
「な、なんで謝るの！」
「人苦手なの知らなくて…それに、誕生日会と一緒にしちゃったし…」
「それは早く世間に広めるためで！そのお陰でAは他の男に言い寄られることも無くなったわけだし！」
「…イデア…」
「だ、から、その…僕は早くみんなに知らせることが出来て良かったと、思ってる…です…」
「……ぷっあははは！そうだね、ありがとう！何か食べるものも貰ってくる！お水はメイドさんに頼むから！」
「だったら、僕も一緒に…！」
「一緒に挨拶して回れる？」
「待ってます」
立ち上がった腰をその場に落とすとAは笑いながら待っててね！と部屋を出ていく。
オルトはオルトでなんだかんだ楽しそうに父にくっついては歩き、人混みを見るだけでイデアはため息がもれた。
そんな中せっせと歩き回るAに話しかけていくどこかの大人達に「無理無理無理」とイデアはぎゅっと自分自身を抱きしめた。
早く終わらないかな…Aと居たい…。
はぁ、とため息を吐いてイデアはテーブルに突っ伏しては目を閉じる。
ガヤガヤと人の会話に交じって聞こえる演奏に「A補給」と空中に指をスライドさせる。
青い画面に浮かぶ今日のドレス姿のAに「SSR…いや…UR…レジェンド？」と一人ブツブツと呟いていた。
.
「あ、イデアの好き嫌い聞くの忘れた…ま、いっか、食べれなかったら私が食べれば…だから人参は辞めよう、食べられないし…あとは…デザートとか…」
「A」
「…？…あ、マレウス！来てくれたんだ！」
「ああ…」
「？…元気ない？疲れてる？」
「いや…婚や……誕生日おめでとうA」
「うん？うん！ありがとう！」
「……」
「やっぱ顔色悪いよ？マレウス」
「…A、君は覚えているか？」
「え？何を？」
「角の話を」
「角？」
そこでAの目線が角へと移動するとマレウスがニコリと優しく笑った。
しばらく角を見ていたAだが、次にはサァッと顔色が悪くなる。
「え、あ…私…」と口元を抑えるAにマレウスは「ああ、そうだよ」と真剣な眼差しで伝えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
