12-君を好きになった時 ページ12
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キラキラとした水色の髪の毛に隣に一緒にいた弟のオルトが「水の妖精さん見たい！」と楽しそうに言った言葉が鮮明に頭の中に記録されている。
薄い淡色の髪色と同じドレスにチカチカと視界が揺れた。
派手でもないアクセサリーは一層Aを美しくみせ、思わず目線を下げてしまう。
この時もっと見たいと思った気持ちとは裏腹に僕は恥ずかしくなっていた。
「初めまして、A･クロウリーと申します」
「…」
「…？…あの、イデア･シュラウ---」
「興味無い」
「え」
これ以上見ていたら自分の赤くなる顔が隠せなくなる。
歪む口元を見られてしまう。
だから僕はさっさとそれだけを伝えるとその場から逃げるように屋敷へと駆け出した。
後ろでは弟の声と父の声がしたが無視して屋敷へと逃げ込むとそのまま自分の部屋まで走った。
普段から運動をしていない自分の体が嫌になったが上がる息のままこっそりと自分の窓から見える門前へと目を向けると頭を下げる父が見えた。
しかしAと名乗った父親らしき人は笑っているのか父の肩を何度も叩いていた。
何が楽しいんだ、婚約者候補である男に逃げられたんだぞ？
カーテンに身を潜みこっそりと見続けているとAがオルトと握手しているのが見え、ズキンと胸が痛んだ。
本当は僕だって握手したい、けれど、無理だ。
未だに息が上がる肩にイデアはそんなやり取りを窓から見下ろす。
Aのことは小さい頃から知っていた。
「お前の婚約者だ」と父から見せられたアルバムの量に引いたのを覚えている。
生まれた瞬間から今の10歳までの写真に頭痛がしたからだ。
「俺の古い友人でな」と昔話をする父に嫌な顔をしながら1番新しいアルバムだけを手に取り延々と話す父を部屋に残し自分の部屋へと戻りアルバムを広げた。
そこで目にした彼女はまるで1枚の絵のように美しくて思わず息が止まった。
『Aと遠足に行くが途中雨になり早めに切り上げて帰る』
と綺麗な文字の横には不貞腐れた様に唇をとがらせるAの横顔が映っていた。
そしてまたその下に目をやれば同じようにきれいな字にまるで小説の挿絵のようにAのコロコロ変わる表情が見えた。
『絵のコンテストで銀賞！おめでとう！だが本人は納得していない様子？』
と表彰台に経つ男の子の横には銀色のメダルを付けたAが笑顔で写っているが口元がひきつっているのか振られている手もどことなく位置が低く眉は下げられていた。
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+ちっく(プロフ) - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ！！ご報告ありがとうございます！！これからもバンバン書きます←歪んでる (2021年3月31日 15時) (
レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最初のところ、イデア シュラウドですよ、 とてもいい話ですので頑張ってください(^^)応援してます (2021年3月31日 12時) (レス) id: 89d20ac765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+ちっく | 作成日時：2021年1月26日 18時
