第四十八話 ムカついた ページ11
＊
トラックのクラクション、女性の悲鳴
それだけで何が起こっているのか判断するのは
とても単純だった
…なのに躑躅森さんの行動で咄嗟の判断が遅れた
躑躅森さんと鐵腸さんは私達より先に外に出ていた
私と条野さんはその2人の少し後にお店を出た
店のドアを抜けて昼下がりの眩しい日差しの下
女性の悲鳴とクラクションの音が響き渡る
音の距離は近くすぐ間近の店の前の道路から
右方向に少しズレた場所
目に入ったのは少年と大型トラック、叫んでいる女性は
母親かもしれないが、目に入らなかった
そして躑躅森さんは悲鳴より先に駆け出していた
大して足が速くもないのに、身体強化もしていないのに
それでも彼女は私達より反応するのが早かった
それに驚いたのか私達3人は少し固まる
我に返った鐵腸さんが猟犬特有の自動車並みの速度で
2人を助けようと足を踏み込むが
この距離で、しかも2人も抱えるとなるとどうしても
トラックの方が先に着く、トラックを止めようにも
あの速度では止めた衝撃で鐵腸さんは無事だとしても
絶対に運転手に怪我をさせる
そんなのは判りきっている筈、無辜な民に
怪我はさせられない、なのに彼は足を踏み込む、
躑躅森さんと同じ様に
ムカついた、人を助けることに自分の命を
体を、惜しみなく差し出せる2人に
そんなことを考える自分に、この考えに
全部全部ムカついた、腸が煮えくり返る様な怒りが
この一瞬で私の心にムクムクと湧いていった
そしてその中で一番大きく、
怒りを占めているものがあった
私は何故こんなご都合茶番に付き合わされてるんだろう
それが一番大きかった、否99%これだった
私も2人と同じ様に足を踏み出す、半ばヤケクソだった
私は異能を使えばこの中で誰よりも足が速い
私は異能を使い、子供に辿り着き庇おうとしている
躑躅森さんのところまで掛け出す
そんな庇い方では衝撃が少年に行くじゃないか
そんな考えを抱き乍ら私は2人を抱え
道路の向こう側まで飛び、
新体操の様に見事着地に成功した
私は無意識に止めていた息を吐き出した後、
思いっきり吸った
私は気を張り詰めると息を止める癖があるらしい
いつも躑躅森さんには迷惑被っているが
今回ばかりは躑躅森さんに助けられた
そう躑躅森さんのスーパーチート主人公補正、
超絶激軽の30キロ代の体重に
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すばり(プロフ) - くっそぉ…清水ちゃんの性格が性癖にぶっ刺さってますよぉ…！！夢主なんかに負けるなょぉ！！応援してっからあ！！(誰だよお前) (4月30日 21時) (
レス) id: a9f88095b6 (このIDを非表示/違反報告)
るうたん - とっても面白いです！！条野さんとの絡み特に好き...報われて欲しいよ清水ちゃん...続き楽しみにしてます！！ (4月30日 17時) (レス) id: bf608a9225 (このIDを非表示/違反報告)
白夜@清水ちゃん大好き - 清水ちゃん…君はキレて良い。そして好きだ(?)どうも作者様のファンです(?)無理しない程度に頑張ってください！ (4月21日 16時) (レス) @page16 id: e77bc44464 (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント - 夢小説あるあるをぶった斬っていくの最高です (4月20日 9時) (レス) id: 511f5d29e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - 面白くて昨日の夜に1話から全部イッキ見しちゃいました‼️特に清水ちゃんのキャラデザが癖にぶっ刺さって清水ちゃんを勢いで書いてしまったのですが良ければ見てくださいhttps://d.kuku.lu/f7vt2ej26これからも頑張ってください！ (4月8日 15時) (レス) id: 6b0f9acbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃみゅ | 作成日時：2023年9月5日 1時
