夢主に振られたからって私に相談しないでください

第十六話　文化祭 ページ20

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私は開口一番で殺 されるかもしれない可能性を

考えたが、一週間以内に殺 害予告の他に

文化祭も迫っていたのだ。こんな時に文化祭?

と思うだろう、だが皆んな劇にガチになってるので

私もしっかりやらないと太宰さん以前に

クラスメイトに殺 られる可能性があるのだ

しかも今回はディ◯ニーの中でも最も凶悪で強い

というマレ◯ィセントの役だ。主役のオー◯ラ姫、

つまり躑躅森さんを引き立てる役に徹するわけだ

王子役は学年1のイケメン君、名前は知らん

私は半分現実逃避する為にくだらないことを考え乍ら

実際の太宰さんが理性的であることを願い、眠りついた



数日後特に殺 される様子もなく、文化祭の日が

やってきた、あれから躑躅森さんは私を過剰に

見てくるが気づかないフリを貫き通した


文化祭の劇の時間、マレ◯ィセント役の私は

現実で着てる人がいたら五度見した後凝視そうな

服を着て舞台上に立つ、そして口を開けて一言一言

言葉を紡いでいった、途中で躑躅森さんがアドリブを

入れ乍ら歌ったり演技したりした時は原作ファンの

私としては不服だった。お前どんだけ

注目されたいんだよと思ったが口に出したら反感を

買いそうなのでここは精神年齢成人済みの私が

一億歩譲って心の中で地団駄を踏み乍ら許すことにした


そしてミスコンも躑躅森さんは2位と圧倒的差をつけて

優勝した。よくあるよな夢主が強かったり可愛かったり

すると2位とは圧倒的差があるくらい、とか

知らねーよ!んな判りにくいことしなくていいだろ!

と思っていた。だってそういうのって文面で

書かれてるのと実際に見るのとでは全く感じ方が

違うんだから、まあそんなことはどうでも良くて

あくまでこれは夢主の可愛さの比喩だ、きっと

これからも夢主は沢山の男共を手玉に取るのだろう


そんなこんなで要らない話も入ったが文化祭も終わり

片付けをし学校から家への帰り道、首と頭の辺りに

冷たい感覚が二つ、頭に突きつけられてるのは銃、

首元にあるのはナイフだった。

嘘だろ文化祭の帰り道にすんのかよ、せめて明日にして

欲しかったんだけど、とか思ったがしっかり私は

録音機と現像した写真ををいつ襲われても言い訳できる

ように用意している私も私だ

「動くなよ、振り向いたらこの首掻き斬って殺 す」

そう脅し文句を言っていたのは太宰さん…



ではなく太宰さんの相棒の中原中也さんだった









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