守られててもいいよね (ページ7)

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再会。ページ7

「……御免な、」

「……」

「散々迷惑やら手間やら掛けさせた挙げ句、それ全部無いことにしようとしてさ、」

「…迷惑でも手間でも無いです。皆隊長を想っての行動ですから、」

「隊長はいつも前線に走っては死神の様に敵を倒すけ
ど、それ故に怪我だってします。
でも隊長全然平気だなんて強がっちゃって、また前線
に行こうとして。
そんな危なっかしい隊長を守ろうとしても、一人だけで頑張って、俺らの事全力で守ってくれて。なのに瀕死になれば全部俺らに任せようとする。」

長々と語る彼は、少し寂しそうな顔をしていた。
俺の特徴を一つ一つちゃんと分かりきってて、それ故に苦労人の顔をしている。

「だから、」

「だから？」

＿＿この会話、何処かでしたような。

「俺にも、隊長の事を全力で守らせてくださいよ！」

吐き出す様に此方に投げ付ける彼は、先程の自分の様に苦しい表情を浮かべていた。今にもまた泣き出しそうな目の赤みに、自分は何か応じる言葉が見付からなかった。
何か声を出そうと口を開け、相手の言葉に反応しようとすれば、

「オイ！其処の腐れ天然野郎共！！御前ら早く帰るぞ馬鹿！！」

遠くからでも聞こえる白衣の彼の怒涛の声が聞こえれば、出そうときた言葉は再び詰まらせ。FBが大きく手を振り返せば、俺も小さく振り返し。
"行きますよ、"と俺に言葉を放ち足並みを早める彼を横目に、ぽつりと、言葉を一言吐いた。
隊長だとしても、皆を守る人だとしても、少しくらいは、"守られててもいいよね。"

「任せた。」